刹那
決闘無敗の記録を持つ男のもとに、一人男が決闘申し込んだ。
お互いボロボロ、俺はウデと頭を殴られている。
奴は目がやられているだけだ。
俺と奴は決闘だ。
勝っても負けても奴とはこれっきりだ。
俺が負ければ命はないだろう。
そして勝負は一瞬だった。
瞬く間もない程だ、気づけば自分は地に伏していた。
地面の草をみてあぁやられたのだと脳が理解した。
奴は剣の名手だ。
目をやられてた程度、対したことはなかったのだ。
奴は満足そうな顔していた。
どうせならトドメをさして欲しいものだ。
「なぜ慈悲をかける?」俺はやつに問うた。
『お前との勝負楽しかったからな、また戦おう』
と奴はふてぶてしく笑ったのだ。
「そうか、残念だかそんな日は来ないさ」
そう呟いた刹那、俺は影に飲み込まれた。
魔女の呪いだ、俺は負けた瞬間魔女に魂をとられる呪いを受けた。
魔女は気まぐれだ、人の困る姿を見るのが好きらしい。
俺が必死に足掻く姿を楽しんでみていたことだろう。
突然の出来事に奴の唖然とした顔見たとき、思わず笑わずにはいれなかった…
やつの記憶にはこの刹那のことが一生残るのだろう。
4/28/2024, 5:28:06 PM