ぽんこっぅ

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6/12/2025, 12:21:37 PM

『この店は注文の多い料理店です。まずは服を全て脱ぎ、専用の服に着替えて下さい』
そんな看板を見ながら溜息をついた。
「はぁ、めんどくさいな。」
だが、看板に従わなければ先に進めない。
次の看板は塩でお清め
その次の看板は小麦粉でおしろい
その次は、その次は…

やっとテーブルのある部屋へ辿り着いた。
そこで待ち受けていたのは、
「I love 人間!!早速いただきまーす!!!!」
そう言って化け猫が飛びついて来た。
うん、予想は合っていた。
こっそり隠し持っていた唐辛子スプレーを化け猫に向かって吹き付ける。
「ぎぁぁあああああ!!!!」
スプレーの噴出口を自分に向けている事に気付かず噴射してしまった。
バクッ!!!!!!!!!
(I love)

注文の多い料理店のオマージュ、最後でミスっちゃった来店者のようす。

6/11/2025, 12:51:31 PM

「だよなぁ」
ベッドに寝た状態で真上に見える雨雲と降ってくる雨を見ながら、どうしようもない感にそう呟いた。
「兄さん達は大丈夫かなぁ?」

手軽さ重視で作った藁の家の長男、藁の乗せ方が良かったのか案外無事なようです。が、地面を流れる水に徐々に濡れていっています。

早さ重視で作った木の家の次男、かなり丈夫なようで雨風を防いでいます。が、1枚板で組んでいるので雨音がとてもうるさいらしく耳を塞いでいなければならないようです。

丈夫さ重視で作ったレンガの家の末っ子、最初に言ったように屋根が崩れてしまったようで雨を浴びています。レンガを繋ぐモルタルが乾いていなかったのでしょう。

ちょっと離れて森に隠れたオオカミ、雨に濡れるなぞ普段の事と全く気にしていません。

それぞれがそれぞれに雨音に包まれてそれぞれに過ごすのでした。
(雨音に包まれて)

3匹のこぶたのオマージュ、ビーチパラソル級の傘で濡れることなく雨の中を歩きたい民。

6/10/2025, 12:32:39 PM

「この刀は、桃を切り、鬼を斬った伝説の刀だ」
そう言って鞘から刀身を抜き刀掛けにそっと掛ける。
「唾を飛ばさないように口を閉じてご覧下さい。開くのは御法度です」
隣の人が刀に寄ってその美しい刀身を鑑賞する。
次は自分の番だ。
本当に美しい刀身だが、先に言っていた事は本当なのだろうか?
(美しい)

桃太郎の刀は実際どのくらいの代物だったんだろう?

6/9/2025, 12:43:29 PM

おかえり、僕らのアリス
アリス
僕らのアリス
あなたの腕を足を首を声を僕らに下さい
あなたを傷つけるだけの世界なら捨ててしまって
ちぎれた体は狂気に包まれて穏やかに眠る
アリス
僕のアリス
きみの腕を 足を肉を 命を僕にください
僕だけのアリスになってくれるのなら
もう誰にもきみを傷つけさせない
きみは僕の中で永遠の夢を‥‥
アリス
僕のアリス
あなたの腕を足を首を声を僕にください
あなたを傷つけるだけの現実なら捨ててしまって
もうこれ以上、誰にもあなたを傷つけさせない
永遠の場所へ連れて行ってあげる…
私はアリス
あなたたちのアリス
私の幸福があなたたちの幸福だと言ってくれるのなら
私はいくらだって幸せになるから

久しぶりに開いたアプリのオープニングムービーを見ながらどうしてこの世界は歪んだのか?を考えていた。
(どうしてこの世界は)

アプリ『歪みの国のアリス』を久しぶりにプレイしながら。

6/8/2025, 12:14:01 PM

いつぞやの灰を撒いて花が咲くようになった桜の木はもともと枯れ木で、いつもの散歩道の目印だった。
もう花は散り終えて葉桜になった木の下をゆっくり散歩する。
犬の白と君と歩いた道、いつもの散歩道。
1人で歩くのは寂しいものだ。

婆さんや、早く温泉旅行から帰ってきておくれ。
(君と歩いた道)

花咲かじいさんのオマージュ、今日は泊まりですよと言われているけど寂しい爺さんの様子。

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