「お前を食うためだよ!!!!」
「きゃぁぁぁ!!!!」
『♪♪♪〜〜~』
「…なんだこの衝撃感と絶望感を表すような音楽は?」
「家の外でオーケストラの生演奏よ」
「そういうことじゃなくて、なんで!?」
「死に間くらい壮大に行きたいじゃない。ほら早く食べて」
「えーと、じゃあ、いただきます」
『♪♪♪〜〜~』
「だぁぁ!集中出来ん!!」
「ちょっと!勢い任せで行きなさいよ!!あなたオオカミでしょ!?」
「そんな事言われても…」
「あー、もういいわ。オーケストラさーん、カーテンコールお願いしーす」
『♪♪〜〜~♪♪♪〜〜~』
「はい口開けてて!」
「えっ、あ、はい…むぐっ!!」
こうして赤ずきんちゃんは壮大なカーテンコールをBGMにオオカミに食べられてしまうのでした。
(カーテン)
赤ずきんちゃんのオマージュ、オーケストラの出張代はオオカミに請求されました。
閉ざされた氷の世界、そこはどの世界地図にも載っていない世界です。
なぜ載っていないのか?答えは簡単でそこを目指した者は全て帰って来ないから地図に載せられないのです。
ただ、1人だけその氷の世界へ行き来する事が出来る人が居ました。
その人が言うには「あの氷の世界は私の姉が女王となって維持しているのです。私は妹だから行き来を許されているのです」と。
ですが、最初から分かっていた問題が遂に訪れていました。
その人の寿命です。
唯一行き来出来ていた者が寿命を迎えてしまいました。
その遺体は青く深く冷たい氷の世界へと送られその後を知る者はまだ居ません。
(青く深く)
アナと雪の女王のオマージュ、氷の世界続いてるしアナが寿命迎えちゃったバージョン。
暑い暑い夏がもうすぐやってくる。
夏になったら相撲大会があるから今から特訓だと、森の熊相手に取り組みを何回もする。
森奥から響いてくる唸り声と身体が当たる音は村中に響き渡り、夏の気配を知らせる音として記録されるのだった。
(夏の気配)
金太郎のオマージュ、特訓しずぎて倒れないように注意。
「それじゃあ行ってきます」
そう父上様と母上様に挨拶して高速旅客船バンブーへ乗り込む。
『この度、高速旅客船バンブーへのご搭乗ありがとうございます。船長の■■■■です。出船前に今一度シートベルトの差し込みのチェックをしていただきますようお願いいたします。』
そうアナウンスが流れ、しばらくの後微かな振動をしだした。
旅客船が出船したようだ。
さぁ!まだ見ぬ世界へ!
(まだ見ぬ世界へ!)
かぐや姫のオマージュ、かぐや様地球へは観光目的だったバージョン。
「じゃあまたどこかで」
そう最後の声をかけて、それぞれがそれぞれに分かれ道へ進んだ。
カカシは右の道へ
ブリキのロボットは左の道へ
ライオンは真っ直ぐの道へ
私は…ちょっと待って?もう残ってないじゃない。
引き返す道もあるけど、それはなんかやだ。
ちょっとちょっとちょっと!!
(最後の声)
オズの魔法使いのオマージュ、歩いてきて交差点で別れたら誰か1人余るよね。