鯛や鮃の舞い踊り、蛸と烏賊の軟体マジック、織姫様が無限に注いでくる美味い酒。
酔った勢いと周りの雰囲気に触発され、浦島太郎自ら一興立つことになりまして。
「どうです!このダブルバイセップス!!」
「これがサイドチェスト!!」
「決めポーズのモストマスキュラー!!!!」
漁師らしい鍛え上げられた筋肉を余すこと無く披露する浦島太郎。
「筋肉Big Love!」
と叫びにも似た自己肯定。
織姫様、筋肉に気圧されてちょっと引き気味で浦島の余興を見るのでした。
(Big Love!)
浦島太郎のオマージュ、脱いだらムッキムキだったようす。
「おばあさんの耳はどうしてそんなに大きいの?」
「なんだってぇ?もっと大きな声で言っておくれ」
「おばあさんの目はどうしてそんなに大きいの?」
「だからもっと大きな声で言っておくれ」
「おばあさんはどうしてそんなに毛むくじゃらなの?」
「大きい声で言えって言ってるでしょーが」
ささやき声の赤ずきん、結局おばあさんになりすましたオオカミに食べられちゃいましたとさ。
(ささやき)
赤ずきんちゃんのオマージュ、話す時は大きな声でゆっくりはっきりだよ赤ずきんちゃん。
大丈夫まだ明るいと、来た道を急いで戻る。
家までは残りおよそ8km程度だ。
星明かりを頼りにする前に何としても帰らなくては。
親友の命が掛かっているこの約束の為にずっと走って来た。
大丈夫、間に合う。
家の屋根が見えてきた。間に合う。
残りの力を足に集中させる。
日はまだ余裕だ。
家の前には大勢の兵士が並んでいる。
その先、玄関先に親友と王が立っている。
「約束通り、日が落ちる前に帰ってきた」
そう叫びながら玄関先まで辿り着く。
親友と王が目を丸くして驚いている。
「日暮れまであと2時間あるって言うのに早過ぎないか?」
早過ぎた。
走っている時はそこまで意識していなかった。
星明かりは全く必要ないままゴールした。
(星明かり)
走れメロスのオマージュ、早過ぎたもよう。
晴れた日の遮るものがない野外で、太陽を背に地面に伸びる自身の影を瞬きせず、動きもせずに10秒程じっと見る。
そのまま空を見上げるとその影が白く空に映る。
「影送り」という遊びだ。
原理としては網膜の色覚細胞を意識的に疲労させ、補色(反対色)を優位にさせることで一時的に残像効果を起こすというものだ。
黒い影絵を白い影絵へと変える影送り。
有名な作品に「ちいちゃんのかげおくり」がある。
ちいちゃんのかげおくりは、あまんきみこによる絵本・童話作品。 太平洋戦争の悲惨さを伝える物語として著名であり、それを児童にも伝えるため、小学校の国語の教科書にも掲載された。
実際読んだことがある。
今まで忘れていたが、もう一度読んでみたいと思う。
(影絵)
今回は有名作品の紹介のような投稿。図書館にあるだろうか?
だいたい「むかしむかし」で始まる昔話。
「とある所に」で始まる童話。
どっちにしても物語の始まりは何か問題が起きる所から始まる。
まさに今物語が始まりそうな問題が起きている。
目の前の熊だ。
童謡「森のくまさん」のようにはいかないだろうな。
(物語の始まり)
昔話とか童話って実際のところどれくらい昔の話なんだろうな?