激しい雨は柔らかい雨になる。
柔らかい雨。ずっと此処に居たいと思う。私のこの乾いた心を潤わせて、包んでくれる気がする。色々な植物が育って、穏やかにしてくれるこの雨にこの場所。忘れたくない、離れたくない。でも、いつかはこの場所、この恵みから離れないといけない時が来る。 嫌だなぁ。私はこの心地よさに頼ってしまっている。
柔らかい雨は激しい雨になる。
一筋の光がさした。そう、それは私がここから出られるきっかけとなった出来事だ。
ずっと暗闇で、ここがどこなのか分からない。それに朝なのか夜なのか、季節は何なのかまったく分からない。ただ、息は吸えるし、お腹はすかない。怖くも何ともない。当たり前のようにここにいる。私しかここを見つける事しか出来ない。だって、誰も分からないし、分かるわけがない。私でさえ分からないのに。なのに何で、光がさしたの?
鏡の中の自分はずっと、みすぼらしい。醜い。黒い。汚い。何も良くならない。何があっても、何を言われたも変わらないままだ。どうせ、最初からそうだったのかもしれない。出さないようにしてただけで、ずっと心の奥では眠っていたんだ。気づかないように、出さないように。それより、気づきたくなかった、出したくなかったって思うほうがしっくりくる気がする。今頃、こんな自分を認めてくれる人はいないだろう。鏡地獄みたいに、あらゆる方向から自分の姿を見ることが出来たらいいのに。皆に映る鏡の中の自分はどんな姿をしているのだろう?綺麗に見せてただけ?それとも気づかれてるかな?そんなことを思ってもまた、前を向け。鏡を見て、いつか自信を持てるようにならなくちゃね。いつか、進んでいく日のためにね。
眠りつく前に歌を歌う。今の感情を歌に乗せて、今日の歌が出来上がる。1日1日、違う歌が出来上がる。短い歌も長い歌も、暗い歌も明るい歌もある。一つ一つの歌を大事にして、たまに再生する。歌を歌う。今日の歌が出来上がるために。眠りつく前に。
永遠に続くと思ってたこと時間。だけど、あれから随分時間が過ぎ、皆未来へ旅立っていく時期になる。ダルいなー帰りたいなーと思ってた部活動。今思えば、楽しかったし、もっと真剣にしとけば良かった。毎年、何かしらで悩んでた。そのたびに、周りの人や友達が支えてくれて、前を向けた。永遠に続くと思ってたこの時間。だけど、永遠なんてなくて、どこもかしこも終わりが来るものばかり。だからこそ、その時間を大切にしようと思えるだろう。永遠に残るものはあるだろうか?多分あるだろうけど、そのことは気づかなかったり、元の形は残らないだろう。永遠にこの世界に生き続ける。