気分屋の現実逃避日記

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9/7/2023, 12:26:08 PM



いつ時も余裕がある君は
何もないところでよく転ぶ。
真夏の海よりも爽やかな顔つきで
廊下を歩いている時は踊るように転んだ。
思わず、痛っ…と声を漏らす君は
目にかかる髪を軽やかにかきあげた。
瞬間のその目には
冬の星空が吸い込まれていた。


           【踊るように】#39

9/6/2023, 3:53:34 PM



アオい夕暮れに、セーラー服を漕ぐ。
風に置いてかれる君の微笑は
私の顔を緩ませて、愛の鐘が時を告げる。


           【時を告げる】#38

9/5/2023, 2:16:05 PM



小学生になりたての夏に幼馴染からもらった
“貝殻のネックレス”は
純白なハート形で可愛らしい。
目を瞑り額に当てると
眩しいほどの潮が満ちてはひいて
数匹かのカモメは楽しそうに会話する。
しばらくして目を開く。
手に包まれたそれはたいそう小さく見えた。


              【貝殻】#37

9/5/2023, 1:55:15 AM



雪は透き通る蝋細工を作る。
冬の澄んだ空に浮かぶ太陽よりも
明るいかのような煌めきで
甘い香りを感じさせるあの花。
あの“蝋梅”は何よりも愛おしい。


            【きらめき】#36

9/3/2023, 10:51:35 PM



些細なことでも
嬉しくなっちゃうの。


         【些細なことでも】#36

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