霜月ミヲ

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11/24/2022, 12:01:31 PM

『セーター』〜或る男性の日記〜


12月28日 曇→雪
午前中は雪かき。
ストーブの燃料にするために山の木を数本伐採する。

午後は通販で頼んだ厚手のセーターが届いた。
雪のせいで足の踏み場もない北陸の山奥によく来てくれた、と思う。本当にありがたいことだ。

藍色のセーターは、雪が深いこの地方にはピッタリの保温性がある。
雪が降るまえにユニクロで買ったヒートテックとあわせるととても良いのではないだろうか?

追記:今日はとてもよい日だった。


12月29日 晴れ
今日は朝3時に起きた。
ラジオでは山麓にある集落で大幅に冷え込むと言っていたが、あまり冷え込まなかった。
天気というものは、あてにならないものだ。

今日は大学の友達(T)と会う約束をした。
サラリーマンとして、IT系の企業で働いているそうだ。
人生が充実していて、いい人だと思った。
僕が、都会で輝くというのは性に合わないのだと思い知った。

午後、家から2時間30分のスーパーへ買い出しにでかけた。山を降りるとほんのり暖かくなるものだから、セーターとダウンジャケットを着るだけでちょうど良かった。

ダウンジャケットを着ているから、新調したセーターを着ていることは誰も知らない。
それが少し惜しいような気がしたが、なぜだかあまり気にならなかった。

明日は雪が多くつもるという。明日は早起きしなければならない。憂鬱なものだ。


11作目。
(テーマ無視した感がつよい。)

11/21/2022, 11:36:51 AM

『どうすればいいの?』


あのね、
どうしたらいいかわからないの。
なにをすればいいのかわからないの。

他愛のない話かもしれないけれど、最後まで聞いてくれるとうれしいな。


君が知らない何処か暗い場所で、
君のことを悪く言ってるこえを聞いたんだ。
嘲笑の声もたくさんきいた。

冷たかったよ。
怖かった。

なんだか澱んだ空をみてるようなかんじ。

どうしたらいいの?
そんなこともわからなくなって、
暗い場所から抜け出したくなった。

そんなことを言ったってどうせわかんないよね。
君は知る由もないのだから。

でもね、世の中には、
知っておいたほうがいいことと、
知らなくてもいいことがあるの。


わたしは君を傷つけたくないから、
あえて君には教えないけれど、

でも、もし君が、
私の知らないところで、この手紙を見ているのなら
それは少し嫌。


ごめんね、心配かけて。
でも、もうどうしたらいいかがわかりません。

ねぇ、あたしはどうしたらいいの?



6月29日 M:K




10作目。

11/20/2022, 1:23:33 PM

『宝物』


あなたの宝物は、なんですか?

なにもない無の世界に
仄かに、ぽぅっと

淡い光が、満ちる。

南京錠のかかったちいさな箱に、
私だけの、小さな宝物が、

ぽつん

と、いる。

ちいさくても、おおきくても
宝物はずっと、変わらないから。

ひとつひとつを、宝物にしながら
生きていきたいものです。



9作目。

11/17/2022, 6:17:29 AM

『はなればなれ』


はなればなれ。

絡まった糸が

だんだん、
解けていく
みたいに。

ふしぎだね。
あなたの影が
みえなくなっている
ことが。

8作目。

11/13/2022, 11:56:14 AM

『また会いましょう』


ねぇ、なぜ私を置いていってしまったの?

貴方がいってしまってから、私はもう何をしたらいいか分からないの。


街で貴方によく似た風貌の男のひとが歩いているのを見ると、胸の奥が、きゅっとしぼんでしまって、それから小さな雫が、ぽとり。

なんだか、貴方はもういないのに、もういないはずなのに、まだ世界の何処かに貴方がいるような気がしてならないの。

ずっと、永遠に、貴方がもういなくなってしまった事実が判らないままみたい。
なんだかふわふわと夢の世界にいるよう。

この世は幻想世界なのかしら。

ふふ、馬鹿みたいね。もうあなたはとっくにいなくなっているのに。


なんだか忠犬ハチ公になったみたい。
だけれど、私はハチ公にはなれないわ。
貴方との関係は、そんな深いものではないのだから。悲しいけれどね、仕方が無いの。


あのバーで、貴方は、何一つ変わらない、変な苦笑いを浮かべていたことを不意に思い出してしまったわ。

ワイングラスを傾けて、くいっと一気にいってしまって、いつもならあと2・3杯をお飲みになるのに、

「今日はこれでいい」
なんて訳のわからないことを仰るものだから、私は薄笑いしながら、

「何を仰るの、いつもならもっとお飲みになっているのに」
と申し上げたわね。

そしたら、マスターにお会計を済まして、足早に店を出ていこうとするから、

「ねぇ、今度はいつ会える?」
と貴方の背中に問いかけた、そしたら

「またいつか会えるさ。また会いましょう」
と返してくれたから、ほっとして、それで別れたのが最後だったみたい。


私がこれから先、なんの変哲もない毎日を過ごしていたとしても、それはとてもつまらないことだと思う。

だって私はギャンブラー。
生きているなら、危なっかしいことがしたいもの。

じゃあね、また会えますように。


私はギャンブラー。ちょっと濃い人生が好き。


7作目。

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