Tanzan!te

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9/3/2023, 12:22:32 PM

Episode.16 些細なことでも


些細なことでも怒ってしまう。
自分の気に障ることがあれば、すぐにイラついて。
ほんとに、どうしようもない人間だ。


でもその反面、些細なことでも感謝を伝える人だ。
遅くまでありがとう、話聞いてくれてありがとう。
ほんとに、どうしようもない人間だ。


きっと"周りの人間"は思っている。
あまり近付きたくない、面倒だ。でも____


それを、彼自身は知っている。
過去のことがトラウマで、自分を守るため。
でも感謝を忘れるなと教えられてきた彼は、しっかり守った。

どんなに辛い時も、どんなに楽しい時も。


この話を聞けば、きっと彼が情緒不安定で大変な人間だと思う人がいる。

視点を変えよう。

彼が過去に虐められていたとする。
彼を虐めたのが、先程出てきた"周りの人間"だ。

するとどうだろう。

彼は周りに虐められていて、自分を守るために
嫌なことをしてきた人らを恐れて怒る。
でも自分に優しくしてくれた時には、感謝を伝える。


彼は何故、些細なことでも気にかけるのだろうか。

9/2/2023, 1:49:34 PM

Episode.15 心の灯火


恋人がいる好きな人。
叶うことがないとわかっていても、どこか期待している自分がいる。
でも邪魔はしないように、隠して、応援して。


大丈夫、今日も隠せてるよ、応援できてるよ。
でも君は優しいし、僕のことが友達として大好きだし。


身長が高い君は、小さい僕を可愛いって褒めてくれて。

いじわるしてきた後、僕がキライだと冗談を言うと、俺は好きだよとさりげなく言ってきて。


しんどい、辛いはずなのに。


悩んでる時は、1番に駆けつけて話を聞いてくれて。

大丈夫だよ、辛かったねって慰めてくれて。

僕の欲しい言葉をかけて、沢山甘やかしてくれて。


だからきっと、心が暖かく落ち着く。
君が僕の黒く覆われた心を、照らしてくれる。


君は僕の心の灯火だ。


ただひとつ、ひとつ言うなら

こんな恋、するべきじゃなかったのに。

9/1/2023, 1:33:32 PM

Episode.14 開けないLINE


ごめんね、疲れてるのに押し付けてごめんね
もう言わないから安心して欲しい
いつも気遣ってくれてるのに僕は何も出来なくてほんとに惨めで悔しい、ごめんなさい

君は迷惑じゃないって言ってくれてるし、癒される嬉しいとも言ってくれるけど、きっと優しいからだよね

今まで受け止めてれてありがとう
いつもみたいに毎日褒めることは出来なくなるし、もしかしたら悲しいって思ってくれてるかもしれない
でもごめんね、休憩するね

またね、ありがとう


これが、僕の好きな人が最期に送ってきたLINE。
1度しか、目を通せなかった。

逃げた。

8/31/2023, 12:56:33 PM

Episode.13 不完全な僕


筆者である僕にぴったりなテーマだと思いました。
今作品は、僕の思いを綴る日記のようなものです。

僕はまだまだ経験不足で、語彙力や思考力が足りないと感じることがあります。
ですが、経験不足ながらにも努力して考えたり理解することもできます。

昔から完璧主義者で、程々に頑張ろうと考えたこともありますがやはり納得いかず…
私生活においても、ルーティン通りに行かなければモヤモヤしたり、時間が無駄になったというように1人反省会を開くことがあります。

先程努力して〜と説明しましたが、僕は殆ど努力することがありません…。
夏休みのテスト勉強も、前夜に3時間しただけ。
成績は1番高いのでそこは問題ないのですが、ただ自主的に努力すること、計画性がないのは良くないと思います。

完璧主義者でありながら、やる気もなく何も続かない。
ほんとに不完全だと思います。


もし、この文章を綴る時間を勉強に使っていたら。
もし、昼寝をしている時間を努力に使っていたら。


そんなことを考えながら、ソファでまったりしている僕は、本当に不完全だ。

8/30/2023, 2:43:06 PM

Episode.12 香水


あの日は勇気を出せたから。
今からでも、遅くないのかな。


私は中学1年生の後半から学校に行けてない。
時々別室登校はするけど、息苦しくて外に出ることもほとんどない。

テレビを付け朝のニュースを見ると、今日は微風程度で気温も丁度いいらしい。
なんとなく外に出たくなった。
私は今の気分に任せて、外で散歩することにした。


外はニュースの通り涼しくて気持ちがいい。
この時間はみんな、学校にいるんだなあ。

家の近くにある公園付近を歩いていると、前から綺麗で大人びた女性が歩いてきた。
不審に思われないようにその女性を見た。
隣を通り過ぎる時、ふわっと風が吹いた。

その時に女性からしたフローラルの香水の香り。

あれは今でも忘れることができない。

"これだ" すぐにそう思った。
可愛らしさもあるのに、綺麗でかっこよくて。
見蕩れていたところに優しい香水の香り。

私には、その女性に声を掛けられる気はしなかった。
だからきっと、もう会うこともないんだろうな。

一目惚れって、こんな感じなのかな。
一瞬で儚く切ない気持ちになった。


私もあの女性みたいになりたい。
可愛くて、綺麗で、かっこよくて。
…明日からは、頑張ってみようかな

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