月灯り

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8/25/2025, 5:01:48 AM

「見知らぬ街」

ここは何処だろう。
街灯に照らされたベンチに、1人座る僕。
辺りを見渡しても、
人っ子一人居ない街。
空を見上げたら、星達が寂しそうに瞬いていた。

遠くから誰かが走ってくる音が聞こえる。

「?⃞?⃞っ!」

誰のことを言っているのだろう。

「やっと見つけたっ!?⃞?⃞、帰ろう?」

僕に呼びかけているのだろうか?
あいにく僕の名前ではない。

「?⃞?⃞、?どうしたの?」

僕はそんな名前じゃないんだ。

「早く帰ろうよ、みんな探してるよ?」

家がどこか分からないんだ。

「あ、そっか。」
「?⃞?⃞は家から出たこと無かったもんね」

だから迷っているんだよ。

「もう大丈夫だよ」

何が?

「さっきはごめんね、」
「私が目を離しちゃったから、、」

お陰で外の景色を見ることが出来た。

「不安だったよね?」

不安なんてものじゃないさ。
思い切り走ることが出来て楽しかった。

「?⃞?⃞?」

僕はそんな名前じゃ、、
お母さんが付けてくれた大切な名前があるんだ。

「?⃞?⃞?大丈夫?」

僕はお母さんに会いたいよ。
でも、何処にいるかわからないんだ。

「私が窓を開けっぱなしにしたから、、」

外ってこんなに美しいんだね。

「?⃞?⃞、そろそろ帰ろっか」

僕には家があるんだよ。家族も、、
あれ、、家族、何処に行ったっけ、、?

「次からはちゃんと見ておくよ。」

あんまり見られたら恥ずかしいよ。

「?⃞?⃞、おいで?」

だから、僕はそんな名前じゃないんだよ?

ゆっくりと立ち上がって、彼女について行く。
尻尾を振って元気に見えるようにしながら。

「ポチ、家はこっちだよ。」

8/21/2025, 10:53:46 AM

「君と飛び立つ」

君の背中には翼が生えていて
どこへでも羽ばたいて行けるような大きな翼で
僕の背中にも翼が生えていて
どこにも行けないくらい、とても小さな翼で
君の才能を見て、君の可能性を見て、
僕は自分がちっぽけに思えて、
実際とてもちっぽけで。

君には僕より才能も可能性もあるのに、
どうして諦めようとしているの?
こんなに大きな翼があるのに、
なんで羽ばたこうとしないの?

僕が君ならたくさん練習して、
たくさん実践して、
誰よりも高く飛び立とうとするのに、
どうして君はそうしないの?

才能があっても、可能性があっても、
とても大きな翼があっても。
飛ぼうとしなきゃ飛べないのに。
大空を駆けることは出来ないのに。
せっかくあるのに、持ち合わせているのに、
勿体ないよ。

君のことを鼓舞し続けるから、
君と一緒に連れて行ってよ。
君が見る景色を、
僕にも見せて欲しい。
僕と同じ夢ならば、
僕も一緒に連れてって。

僕は翼が小さくて飛べないけれど、
君は勇気がなくて飛べないけれど、
きっと、
僕と君なら飛べるはず。
だから、
諦めないで。

夢があるなら、
そこに向かってとことん走ってみればいい。
叶わなくても、
進路を変えて、
今までの努力が生かせる夢を一緒に探そう?
だから、飛ぶ前に諦めないで。

大丈夫。
大丈夫だから。
一緒に行こう。

8/10/2025, 2:16:23 PM

「やさしさなんて」

やさしさなんて、
ただの同情だと

やさしさなんて、
ただの情けだと

そう思ったら急に
馬鹿らしく思えて

本当の優しささえも
見失ってしまって

やさしさなんて、
ただの捉え方で

やさしさなんて、
ただの気まぐれで

それだけで嬉しくなんて
ならないようにしていたのに

なぜあの時もっと
あんなふうに言わなかったのだろう

なぜあの日もっと
励まそうとしなかったのだろう

自分が分けることが出来るやさしさなんて
たかが知れているのに。

なんでもっと配慮しなかったの?

やさしさなんて、
やさしさなんて。

7/22/2025, 1:26:15 PM

「またいつか」

またいつか君に会えたなら、
次は伝えられるだろうか。

君のことが好きでしょうがないと、
勇気を出すことができるだろうか。

でも、それが出来たら今頃は
君にこの想いを伝えていると思い、
きっとこの関係が、
この先も続くのだろうと思った。

また会えたら。
いつか再会することが出来たなら。

勇気を出してみようか?
そんなことを考える前に、
体を動かして君のもとへ走る。

東京行きの列車に乗ろうとする彼女を見つけて、
彼女の名前を叫んだ。
恥ずかしさに思わず顔を俯けながら伝える。

「ずっと好きだった!東京に行っても忘れないっ!またいつか会えた時に、返事を待ってる!」

そう言って顔を上げたとき、
涙を流している彼女と目が合った。

そんなに嫌だったのか?
僕に好かれていることが、そこまで嫌なのか?
伝えなければよかったと後悔しかけた時、
彼女が駆け寄ってハグをしてきた。

「そうだね。またいつか、いつか。きっと戻ってくるから。その時も、まだ好きでいてくれる?」
と、彼女は涙を流しながら僕に伝える。

そんな彼女を優しく抱きしめて僕は、
「いつか、また会う時に話をしよう。約束だ。」
と言葉を伝えた。

彼女は涙を拭きながらまたねと列車に乗り込む。
そんな彼女を見送ってから、家路に着く。

もうそろそろ家に着くと言う時に僕は倒れ込んでしまった。
さっき走り過ぎたせいだろうか、咳が止まらない。

結核とは、なんと残酷なのだろう。

彼女との約束、彼女との思い出、彼女との言葉。
思い出しているうちに涙が溢れて止まらなかった。

だんだんと、体が動かなくなるのを感じる。

彼女が好きだ。
笑った顔が好きだ。
怒った顔も好きだ。
困った顔も好きだ。

愛情深いところ、心配性でお節介な所、
やると決めたらとことん打ち込むところ、
全て、ひっくるめて好きだ。

大好きなんだ。

またいつか会えたなら。
次も好きだと叫びたい。

またいつか逢えたなら、
今度は、君のために生きたい。

また、いつか逢う日まで、さようなら。

7/20/2025, 8:07:38 AM

「飛べ」

飛べ、鳥のように。
空高く、宇宙に近付くように。
飛べ、羽を風になびかせて。
空を仰いで、地球を下に見て。
飛べ。頂点に立つように。
誰も追いつけない高みに身を寄せて。

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