くり

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9/24/2023, 3:55:43 AM

 子どもの頃、家の近くの公園には、お城のようなどでかいジャングルジムがあった。他の地域の子ども達がそれを目当てに遊びに来ていた程だ。そこで良く戦国武将ごっこをした。闘いに勝ったものだけが、ジャングルジムのてっぺんに登れる。そこから見る景色は、特別なものだった。まさに天下を取った気分を味わえたものだ。ちなみに闘いの方法はじゃいけん。ジャングルジムを自由に登り、対面すると、じゃいけんをして負けた者は一度降りて、また登る。じゃいけんに一番多く勝った者が天下人だ。ジャングルジムだけで、夕方まで遊べた。

 その後、テレビゲームが流行り、子どもが外で遊ばなくなった。高校生の時、ジャングルジムは老朽化し、危険な遊具として撤去された。撤去される前、何年ぶりかに誰も居ない公園でジャングルジムのてっぺんまで登り、そこからの景色を堪能したことを今でも覚えている。高校生にもなれば、どでかいジャングルジムがそう大きく感じられず、時間の経過を空しく思えた。

 現代の子どもには、時代に合った遊び方があるのは理解している。ゲームやスマホなどデジタルが主流だが、外で身体や頭を使い自分で遊び方を考え、夢中になるのも楽しいことに気付いて欲しい。泥だらけになり、多少のケガもし、地域以外の子ども達と交流する。子どもの時にする色々な経験は大人になると財産になること。大人にも思い出して欲しいと思う。

 ジャングルジムは危険だから、現代の公園にはない。ジャングルジムという言葉を知る子どももいないかもしれない。時代の流れだから寂しいけど仕方ないという思いもある。だが、僕の思い出にはしっかりと残っている。景色や遊び方だけじゃない。鉄を握った時の感覚や手についた錆びの匂いも。

9/23/2023, 3:26:39 AM

耳を済ませて。
声が聞こえる。
何の声だろう。

子どもが公園で遊ぶ声。
お風呂で歌を唄っている人の声。
夫婦ゲンカをしている声。
テレビを見て笑っている人の声。

様々な生活の声を消すかのように、蝉が鳴く。
裏の竹林は蝉のコンサートを開いているのかと
思うくらい、一瞬足りとも静かな時間は訪れない。
昨年も一昨年も蝉は鳴いていた。人間が激動の3年間を生きている中でも変わらずしっかりと鳴き続けていた。

また、来年も同じ季節に耳にするのだろう、
人間の生活の声を消すコンサート。
人間にとってはただの蝉の声かもしれない。
夏の風物詩かもしれない。だが、私は毎年変わらず鳴く、その声がとても頼もしく感じる。

私が来年も今年と同じように生きている保障なんてないから。

生活の声を消すくらいの大音量。
来年は、どんな思いで耳にしているのだろう。
静けさを取り戻し、笹がぶつかる音が風情に感じる涼しい季節に、未来を想う。

9/21/2023, 11:55:29 AM

全身が溶けて消えてしまいそうな酷暑が過ぎ去り、
日が短くなると、秋の虫が鳴き始める。
街にはかぼちゃや黒猫のイラストが増え、さらけ出していた肌も自然と服で隠れる。ひんやりする夜を感じ始めると、いよいよ秋の到来だ。
年末に向けて、時が加速する。
時の流れについて行けず、急に不安になり、焦る。
もうすぐ、今年も終わるのか。
また、ひとりだったか……と。

まだ諦める必要はない。
秋は恋の季節だから。

秋の季節に恋をすることを秋恋と言うらしいが、
私は知らなかった。
秋には芸術の秋とか、読書の秋とか、食欲の秋とか、色々あるけれど、秋恋という素敵な言葉があるのなら、見逃すわけにはいかない。

人を好きになったら、季節なんて関係ないけど、
秋恋しよう。

私も頑張る。






9/20/2023, 11:15:31 PM

大事にしたいのは自分。
ナルシストだと言われるかもしれないけど、
それで良い。
自分のことは、自分にしかわからないから、
痛いとか、辛いとか、寂しいとか、
心の声に耳を傾けても良いと思う。
楽しいとか、幸せとか、嬉しいとか、
もっと耳を傾けても良いと思う。
自分の中から湧き出る声を拾ってあげる。
それが自分を大事にすることだと思う。

まずは自分を大事にしてこそ、
自分以外のものを大事にできる。
自分だけは自分の味方でいよう。
そうしたら、私も貴方も幸せになれる。

皆が幸せになれるなら、
私はナルシストだと揶揄されても構わない。

9/19/2023, 11:37:58 AM

時間よ止まれ
呪文を唱えれば、自分以外の全てが止まる。
そんな魔法が使えたら、どんな時に使うだろうか。

好きな人と過ごしている時?
夢を叶えた瞬間?
交通事故が起きる寸前?

様々な場面で使えるんだと思うが、
それは時間が止まっているわけではなく、
動きが止まっているだけ。
そもそも時間というのは、人間が作り出したものだから元から存在しないわけで、止めることも動かすことも出来ないんだと思う。
時は流れることで、日常を創るものだから。
だけど、敢えて時間を止めるなら、呪文を唱えるなら、どんな時だろう。

ベストな瞬間は、女の子のスカートが強風に煽られ、捲れ上がった瞬間なのだと思う。

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