宵風に吹かれたい

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12/15/2025, 9:40:04 AM

『人は星になりたいらしい。

誰もが目を奪われる、そんな存在になりたいらしい。

お空でキラキラ輝けるようになりたいらしい。』

人間は手に届かないものを欲しがるし、手の届かないものになりたがる。
だって人間は自分より下に人がいないと生きていけないから。
上を見て悔しがるより、下を見て安心する。
なんとも哀れな生物だろう。

ん?あぁ、そう。大正解。君だよ君。
コレは哀れで醜く汚い君のこと。

大丈夫。君も死んだらお星様なんだからさ。

12/12/2025, 7:04:48 AM

窓から夜空を眺めた。
星なんてないし、月も出てない。真っ暗な空。

寝られないから、寝たくないから、窓を開けて冷たい夜風にあたる。あぁ、冷たい。生きてる。
変な実感を得ながら息をする。

いつの間にか朝日が昇る。
無慈悲だなぁ。でもね、私は大丈夫。
寝ない限りは明日じゃないんだって。
ねぇ、そうでしょ?

明日なんて来なくていい。でも、明日は平等に来るって言うなら、私は意地でも今日を生きてやる。

明日に希望なんか持ちたくないから。

12/11/2025, 5:52:40 AM

『小さい頃は神様がいて不思議に夢を叶えてくれた』

そんな歌詞があったな。
確かに、神様がいると信じていたし、自分が願ったことは全て叶っていた。
私中心に世界が回っていると、信じて疑わなかった。

母も、父も、友達も、子供の頃は優しかった。
誕生日にはケーキがあって、クリスマスプレゼントが届いて、皆んなが明るく話しかけてくれた。

大人になってから気付いたんだ。
誕生日なんて日常の延長に過ぎなくて、サンタさんなんて居なくて、笑顔の下には影がある。
皆んな、大人になると自分の事で精一杯なんだ。

あぁ、もう一度。やさしさに包まれたなら。

12/4/2025, 8:07:28 AM

朝早く起きてリビングに向かう時、後ろからトトトトという足音が聞こえる。
トイレも台所もリビングも、どこに行ってもその足音が付きまとう。

本人はバレてないつもりだろうか?それともバレても問題ないのだろうか?
どっちにしろ可愛すぎる。
野生で生きてこなかったウチの猫。足音を無くすなんて知らないんだろうなぁ。

肉球と床の触れる音が愛おしい。

ベットから私がいなくなって寒くなると、こうして後をついてくる。

冬限定の足音は、きっと私だけのもの。

12/2/2025, 9:19:20 AM

冷たい。寒い。
冬の夜のベランダでそんなことを考える。
部屋の中には母親と知らない男がいて、肉と肉がぶつかる音と、男女の甘い声が聞こえてくる。

いつもなら母親が男を連れてくる時はちゃんと出掛けていたのに。おかげで狭いベランダに締め出された。防寒具なんてない。
肉のついていない体と、ペラペラなシャツではこの夜を乗り越えられるわけがない。

目を開ければ星空が広がっている。綺麗だなんて今の自分には思えなくて、冷たい風と星の眩しさが嫌になる。
僕はただ1人孤独に朝を待つ。
きっと、世界は寒くて凍えてる僕よりも、この輝く星空に注目するから。

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