NoName

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10/29/2024, 12:40:49 AM

暗がりの中で、迷ってしまったら
とりあえず、真っ直ぐに進んでみよう
そうすれば、必ずなにかには近付くんだから
暗がりの中で、迷ってしまったら
恐れず、ただ一歩を踏み出したい
だって人は、光に惹かれてしまうものだから

10/28/2024, 6:59:14 AM

紅茶の香りって、不思議だ
べっこうあめを溶かしたような色をしているのに
優しく顔を撫でる匂いは、少し苦そうで芳しい
そんなあなたには、クッキーを添えて甘さを加えよう
落ち葉のような茶色が嫌なら、ミルクを加えて
一足先に雪を見に行こう
苦さに加えて酸っぱさも欲しい
そんな大人なあなたには、レモンを添えよう 
紅茶の香りって、不思議だ
レモンのように酸っぱくもないし
ミルクのようにマイルドでもないのに
クッキーのように甘くもない
なのに、香りだけは何を加えても変わらない

10/24/2024, 1:45:48 PM

行かないで
そう言えた私は、きっと前より素直になった
でも、本当は
あなたの行き着く先に、追いつけるようになりたい
もっともっと、欲を言えば
あなたに追いすがられる程、私が求められたい
行かないで
今は私が言う番だけれど、
きっといつか、あなたに言わせてみせる  
――行かないで、と。




10/23/2024, 1:24:48 PM

果てしなく続く、優しい群青色に恋をした
洗いたてのシーツみたいにシミ一つない雪色じゃなくて
誰もが羨望する、オレンジ色のあなたでもない
泣いた時に、そっと慰撫するように一緒に泣いてくれるあの人でもない
その全てを黙って包み込む、優しい青色の広さに
どこまでも雄大に続く、あなた色の自由に
恋をしたんです

10/22/2024, 1:25:18 PM

春から夏にかけて、衣が薄くなるのは
新たな生活に慣れて、動き回りたいから
夏から秋にかけて、一枚多くなるのは
ちょっと浮かれやすいその時期に、かぜを引かないため
秋から冬にかけて、更に一枚増えるのは
それだけ君が、重荷を背負えるようになったということ
冬から春にかけて、一枚減るのは
この一年かけて、きっとあなたが一皮剥けたから

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