NoName

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4/21/2024, 3:36:16 PM

『雫』

どこからか水の音がする。

雫が落ちる音。

一定の間隔で聞こえる音。

寝ている時も、起きている時も、
座っている時も、立っている時も、
考えている時も、話している時も。

ずっと聞こえる音。

自分にしか聞こえない音。

自分だけの、音。

私の心が泣いている、音。

4/20/2024, 3:09:08 PM

呼吸の仕方さえ、忘れてしまった。

君が僕の前から消えたあの日から。

君は僕の全てだった。

僕の全ては君のものだった。

君がいたから僕は笑えた。

君の隣だから息ができた。

「大切」なんて、そんな稚拙な言葉で表したくはない。

けれどそれが僕が表す最大限の言葉だった。

君がいなければ意味がない。

君がいなければ呼吸さえできない。



君がいないなら、僕は何もいらない。

4/10/2024, 4:11:41 PM

どこもかしこも春爛漫。
私の気持ちとは真逆な景色が広がっている。

辛いことがあった時、
ここはいつでも私を優しく包み込んでくれる。

春には柔らかな光。
夏には心地よい風。
秋には暖かな色彩。
冬には澄んだ空気。

どんな季節でも、どんな私でも、全てを包み込んでくれる。

新しい環境。
初めましての人も、慣れないことも、
全部私を追いかけて焦らせる。
もう無理だと思って逃げた先。
どうしようもなくなって逃げた先。
いつもの場所。

目を開ければ桜の花がいっぱいに咲いて。
柔らかな光をうけて。
優しい桜の色が私を包んで。

大丈夫だと、
逃げる時があってもいいんだと、
焦らなくてもいいのだと、
満開の桜が教えてくれる。

まさに春爛漫。

私の気持ちとは真逆な景色。
だけど、その景色は私の全てを包んでくれる。

3/5/2024, 8:20:06 AM

大好きな君に伝えたくて。
大好きな君と笑っていたくて。

大好きな君が隣にいるだけで、
たったそれだけのことって笑われるかもしれないけど、
それでも君が隣にいるだけで
僕の世界は色付いて。

グレースケールの世界にパッと色がついたように。
真っ白な紙にインクを落としたみたいに。

雲がかっていた空に光がさすように。
ただの青空に虹がかかるように。

大好きな君がいるだけで、
僕の世界はこんなにも幸せに溢れるんだ。

1/22/2024, 8:44:13 AM

雪の降る夜。

僕は君に言葉をかける。

君が頷く。

そんな君の頬は赤く染まっている。

僕と君。

目を合わせて微笑む。

ただの夜が、今、特別な夜になった。

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