夜中、ふと目が覚める。
また夢を見た。
ここ最近は決まって同じ夢を見る。
貴方と私の過去。
幸せに笑い合っていた頃の夢。
過去の夢を見て、過去を思い出して。
過去の私にまで自信をなくしていく。
欠片しかなかった私の自信は粉々に砕けてしまう。
思考が沈んでいく。
昏い深い海の底まで。
今更悩んだって変わらないのに。
今更自信をなくしたってもう助けてはくれないのに。
思考が底についた。
いつのまにかまた眠っていたようだ。
そんな私を海の底から引き上げてくれるのも、
いつだって貴方との記憶なのだ。
あの日、あの時、君との思い出を大切に書き残していた日記。
新しいページに書き残すことは、もう、ない。
だけど願ってしまう。
君と私の時が動き出すことを。
どうしたって願ってしまう。
心の底に沈んでいる閉ざされた日記をもう一度開けることを。
君の笑顔が好きで、
君の声が好きで、
君の匂いが好きで。
ただ、君が好きなだけ。
君と一緒に笑っていたくて、
君と一緒に色んなものを見たくて、
君と一緒に色んな場所に行きたくて。
特別なことをしなくたって、
特別なことができなくたって。
ただ、君と一緒にいたいだけ。
クリスマスの過ごし方が変わったのはいつからだろうか。
貴方が私に目を向けなくなってからだろうか。
私が貴方の優しさに気づけなくなってからだろうか。
昔はあんなにも幸せな、キラキラな、
尊いクリスマスを過ごしていたのに。
今はこんなにも寂しく、シンシンと、
寒いクリスマスを過ごしている。
昔のように戻りたいと思っていても、
そんなに容易くないことはわかっている。
でも、もし私に1日遅れのサンタさんが来てくれるのなら。
いつものクリスマスを。
昔のような暖かなクリスマスを。
あの人と一緒に過ごせる穏やかなクリスマスを。
明日、枕元に置いておいてくれないかな、なんて。
思ってしまうのはいけないことだろうか。
言葉がなくたって、
気持ちがあればきっと通じ合える。
言葉がなくたって、
心と心が通じ合っていればきっと私たちは息ができる。
目が合うだけで言いたいことがわかる。
ふとした素ぶりでやりたいことがわかる。
纏う空気で考えていることがわかる。
心と心が、私と貴女が。
そばに居るからこそ、
隣にいるからこそ、
私たちは息をすることができる。