怪々夢

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5/4/2024, 3:46:35 PM


5/4 美術館
ゴッホとの相性が悪い。嫌いではない。好きでもない。ほら相性が悪い。
 と言う訳で国宝・燕子花図屏風を見に行きました。
 どう言う訳だって話だけど、通勤時にこの特別展のポスターを見る度に妙に引き込まれて、何が良いかを分析した時、この作者は明らかな天才な訳である。無駄を廃したデザイン、非の打ち所のない構図、暴力的なまでのコンストラスト。この作品が産まれた瞬間を想像すると、周囲のざわつきの声が聞こえてくるようだ。名品。言葉を変えると、上から目線でお高くとまっている。それに比べるとゴッホのヒマワリは親しみがあるんじゃないか?僕には才能は無いけど頑張っているよ。みたいな。そう考えるとゴッホアライブで買ったヒマワリのコースターも可愛く見えてくる。尾形光琳が意識高い系で、ゴッホが負け犬だとか言いたい訳じゃなくて、そう言う視点で見れば好きになれるかもなぁという感覚。その感覚を確かめるため根津美術館にレッツゴー。ところで本日、出かけ先に迷いがありまして、朝起きてから頭が痛い。マッサージ行っとこか?夏服も買いに行きたいよね。マッサージ行って、根津に行ってから、原宿行けるかな?が、根津美術館の最寄駅を調べてビックリ、表参道じゃん。すみませんね田舎者で。さて、表参道に降り立つと、人を掻き分け美術館に向かう。若者の街に突如現れる竹の生垣。粋である。お目当ての屏風以外も堪能できました。しかし本番はここから、根津美術館は庭園が凄すぎる。これ知らなかったの僕だけですか?大袈裟に言うと理想郷です。どこを見ても凄いんだけど凄いんだけどを連発してました。特に燕子花図屏風を見た後の生カキツバタの花は最高です。今が見頃らしいので根津美術館へ急げ。閉園時間が迫ってなかったらもっと見てたかった。でも物販品も見たいしね。物販コーナーでは「このミニ屏風良いけど高いね」と言うおじさんを横目に、弁当コーナーのおにぎりを手に取るかごとく事も無げにミニ屏風を掴む私。ミニ屏風なかなかオススメです。さてゴッホを好きになったかと言うと、燕子花図屏風を見てゴッホを好きになる訳ないじゃん?分からんか?

4/26/2024, 8:33:29 AM


4/25 歯科検診
以前は一年に一回は必ず行っていた歯科検診。行かなくなったのは口に水が溜まるのが苦手で、喉元が苦しくなって、呼吸が上手く出来なくなって、えずいてしまったから。呼吸関係の苦しみはトラウマを産む。以来歯医者から遠のいた。それが何故また行こうと思ったのかと言うとそろそろ虫歯が出来ているんじゃないかと言う恐怖心から。恐怖が恐怖を上回る。小まめに水を吸引してくれそうな愛想が良さそうな歯医者を口コミで探して、予約する時も小まめに吸引してくれると助かります。と言う要望を伝えて、いざその日。アンケートに施術は怖いですかと言う項目があったので迷う事なくチェックを付ける。問診ではいきいきといかに苦手かと言う事を語る。手を挙げても水を吸ってくれなかったんですよぉ。と言うような話をする。診察台に行って口の中を診てもらったけど、どうやら虫歯もないし歯石もない様子。良かった良かった。しかしここから歯の清掃が始まる。よく映画で車ごと川に転落して水がどんどん侵入して来るシーンあるよね。あれ見てるだけで、苦しくなって来ませんか?口の中に水が溜まるとそんな感じになる。後もう少しすると溺れそうな感覚。目をつぶって全然関係ない事を思い浮かべようとする。だけど、呼吸が浅くなる。息を吸っても胸までしか循環しないで吐き出されるみたい。開けた口が自然としまっていってしまう。でも歯科助手さん?は一所懸命水を吸ってくれたし小さな口でもなんとか施術してくれた。俺はついに沈みゆく車からの脱出に成功したのだ。

4/18/2024, 12:50:21 PM


4/18 ベット
美人の良さは若い時だけ。などと言いますが、(年取っても美人な方は多いけど)値段の高いマットレスも使い古すと柔らかすぎて寝心地が悪い。そんな高級マットレスをひっくり返して使用するという荒技で乗り切ってきましたが、ついに無印のベッドに切り替え。新しい女は抱き心地がいいぜ。ついつい2回戦3回戦に挑んでしまった。1日を無駄にしてしまったと言う感覚。今から映画でも見て取り戻そう。

4/17/2024, 5:45:31 AM


4/17 映画鑑賞。
寝不足の朝。もしくは寝過ぎた昼。目を開けると軽い頭痛を感じた。初めてミニシアターに来た。つまりマニアックな映画を見に行った訳だ。しかしチケット売場では来る客来る客同じ映画のタイトルを告げている。有名人が初監督をしたと言う事で期待されているのだ。予告編でピアノ・レッスンが流れていた。流石はミニシアターだ。高校の頃に見て何このつまらん映画と結論付けたその映画を、今なら楽しめるだろうか?さぁ、本編が始まった。内容が入ってこない。故に寝る。おかげで頭痛を覚えた俺はこうして喫茶店で休んでいる。Lサイズのアイスティが半分以下に減ってしまった。これを飲み干す前に元気になっているのだろうか?

4/13/2024, 9:13:35 AM


4/13 ラーメン
近所にあるのに何故か入り辛い飲食店、そんなお店ってありませんか?美味いとも不味いとも評判がない。こっちはいつ潰れるかと心配するけど、いつまでも残っているお店。俺にとってはそれがラーメン◯◯◯だ。その昔、歩いて5分の位置に新しいラーメン屋さんが出来た。俺の住む街は寂れている。飲食店はできては消え、できては消えを繰り返した。だがラーメン◯◯◯は、しっかり街に溶け込んだ。1回くらいは行ってみるかと思いつつ、10数年間そのチャンスは訪れなかった。しかし、今日、等々そのチャンスが訪れたのだ。いつもは選択肢の最後の方にランキングしているラーメン◯◯◯だが、普段行っていないお店に行きたいと言う好奇心と兎に角腹が減ったから適当に済ませるかと言う打算の力の融合によってランキング1位に躍り出たのだ。少し緊張しながら店の前に自転車を停める。店内に入ると常連らしい客2人と、気弱そうなおじさんの店主がいた。テレビではメジャーリーグのドジャース対パドレス戦をやっている。カウンターは学校の机の様に落書きが彫られている。これどうやってやったの?店主の目の前だよね?メニューを見てラーメン◯◯◯の生存戦略を理解した。ラーメン500円。安い。俺は550円の味噌ラーメンを注文した。運ばれてきた味噌ラーメンは実にシンプル。メンマとコーンとチャーシューがまばらに盛ってある。そしてなんと言う正直な味。そうだ。500円のラーメンに隠し味なんか必要ない。とにかく口に放り込め。常連らしい客は相次いで帰って行った。店主と過ごす2人きりの時間。その時チャンスが訪れた。大谷翔平が打席に立ったのだ。ホームランを放とうものなら盛り上がる事間違いない。俺はラーメンを平らげ、大谷翔平の打席に集中した。大谷のバットがボールを捉えた。ホームラン。とはいかなかったがライト線に運ぶ2塁打を放った。ありがとう大谷、それで十分だ。俺は会計に向かうと店主に話しかけた。
「それにしてもよく打ちますねぇ。」
「あ、ああ、そうですね、チャンスですから良かったらゆっくり見て行って下さい。」
「いや、良いもの見せて貰ったんで大丈夫です。」
店主との束の間の交流。もう2度と来ることはないが。

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