創作のかけら
それは心の宝石箱のきらめき
深い深い夢の中で見るよ
彼ら彼女らは
躍動しながら色づいて
心の中にありありと生きているから
辛いとき 哀しい時も
共に歩いていてくれているから
決して誰にも奪えない
彼等たちの物語よ
詩『創作のかけら』
些細なことでも、人は傷つくのだから
些細なことでも、人は救われるのだから
君は今日何色の心模様だろう?
ねえ、そっと教えて
柔らかく、くるんだ真綿の想いを
優しく差し出すから
できるだけ君の心を守らせて
あまりうまくできないけど
ふと笑ってくれたら嬉しいな
詩『真綿の想い』
人には優しげな顔をして、心はどこか冷えていた。
そんな私に心の灯火をくれた君。
それは、決して直接的でも、派手ではなくて、なにげなく振り返った最高の笑みや、素朴な寝顔、ぶっきらぼうに手渡された暑い夏の缶ジュース。
心の奥底に灯火はいつまでもいつまでも灯っていて、
私の心の内側がほんのり暖かい。
この思いを君に伝えても、君はふうんと興味がないふりをするだろう。
だから、私は書く。君に灯されたこの心で、書き続けていく。
いつしかあたたかい灯火が大きなうねりとなって、突き動かす熱と変わっていく。
ねえ、君の不器用な優しさが、何かを変えたんだ。
歩きながらいつものように冗句を吐く君の背を、夏の日差しを浴びながら、追いかけた。
心の灯火
10年ぶりに当時親しかった人からLINEが来た。
人と遊びに行くことがほとんどなかった私を外に連れ出してくれて、色々なところに一緒に行った。初めてのカラオケも、ゲーセンも。
いつか2人でどこか旅行に行けたらいいねと話したね。
あなたのわがままに見えるマイペースさも、棘がある言葉の裏にある微かな優しさも、見ないふりを続けた私。
いつか送っても送っても、あなたへLINEの既読がつかなくなった。
10年後、深夜ふと届いたLINEの通知。
そっと閉じて、あなたの艶やかな長い髪の背丈を思い出した。
思い出は開けないで
不完全な僕と君だから、補い合って旅にでよう。
心の傷と欠落が、共鳴しあって、あたたかな光が射しこむさ。
不完全な僕と君だから許し合って、そんなこともあるよとなにげなく笑い合おう。
僕と君、不完全で正反対な2人だから、鏡のように映しあって、プリズムのように何色にも変わる複雑な美しい輝きを放つこともあるさ。
そう、信じるよ。
僕と君の旅