ひよ

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9/2/2024, 10:21:51 PM

人には優しげな顔をして、心はどこか冷えていた。
そんな私に心の灯火をくれた君。
それは、決して直接的でも、派手ではなくて、なにげなく振り返った最高の笑みや、素朴な寝顔、ぶっきらぼうに手渡された暑い夏の缶ジュース。
心の奥底に灯火はいつまでもいつまでも灯っていて、
私の心の内側がほんのり暖かい。
この思いを君に伝えても、君はふうんと興味がないふりをするだろう。
だから、私は書く。君に灯されたこの心で、書き続けていく。
いつしかあたたかい灯火が大きなうねりとなって、突き動かす熱と変わっていく。
ねえ、君の不器用な優しさが、何かを変えたんだ。
歩きながらいつものように冗句を吐く君の背を、夏の日差しを浴びながら、追いかけた。

心の灯火

9/1/2024, 9:34:45 PM

10年ぶりに当時親しかった人からLINEが来た。
人と遊びに行くことがほとんどなかった私を外に連れ出してくれて、色々なところに一緒に行った。初めてのカラオケも、ゲーセンも。
いつか2人でどこか旅行に行けたらいいねと話したね。
あなたのわがままに見えるマイペースさも、棘がある言葉の裏にある微かな優しさも、見ないふりを続けた私。
いつか送っても送っても、あなたへLINEの既読がつかなくなった。
10年後、深夜ふと届いたLINEの通知。
そっと閉じて、あなたの艶やかな長い髪の背丈を思い出した。


思い出は開けないで

8/31/2024, 9:46:09 PM

不完全な僕と君だから、補い合って旅にでよう。
心の傷と欠落が、共鳴しあって、あたたかな光が射しこむさ。
不完全な僕と君だから許し合って、そんなこともあるよとなにげなく笑い合おう。
僕と君、不完全で正反対な2人だから、鏡のように映しあって、プリズムのように何色にも変わる複雑な美しい輝きを放つこともあるさ。
そう、信じるよ。

僕と君の旅

8/30/2024, 10:59:38 PM

初めて買った香水は少し大人の香り。微かに甘くて柑橘の香り。
デートの時にすっとひと吹き。自分が大人の女性になった気持ちになれた。
 あれから10年、実家で古ぼけた置物と化した香水を手に取った。まだ香りが残っていることに驚きながらすっとひと吹きしてみる。あの頃の幼くて、未熟で、でも真っ直ぐで一生懸命だった少女の後ろ姿が微かに見えた。

ノスタルジー

8/30/2024, 5:06:31 AM

言葉はいらない、ただ、繋がれた掌の柔らかなぬくもりを、永遠に変わらない約束の代わりにしたい。
傷つけ合う時や、すれ違う時を越えて、一歩一歩未来に向かう時、振り返ったら君の涼しい素顔が共にあることを心から願う。

エンゲージ

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