春小豆

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8/8/2025, 5:06:06 PM

カーテンの隙間からこぼれる陽の光で
目が覚める

なんだかとてもあまい夢を見ていたような
ずっと想いを寄せたひとと
心が通じ合う…そんなあまい夢

夢の続きがあるならば……
と覚醒しきらない頭でふわふわしていると
枕元に置いてある携帯が
起床のベルを鳴らす

アラームより早く起きれて
ちょっとうれしいような、
そんな気持ちで画面をタップすると
夢に見たひとからのメッセージ

これは……
古典的だけれどすこし頬をつねってみたり
確かめてしまう
これがそうなんじゃないかって

夢じゃない

8/5/2025, 4:18:33 PM

確かにあの魔女はそう言っていた

期限内に想い人と結ばれなければ
海の泡となって消えていく、と。

なぜ?
わたしは紛い物の足のまま
蜜月を過ごすふたりの船の上にいるのか

未練から亡霊になってしまった…
と思っても、素性の知れないわたしを
家族のように優しく迎えてくれた
あの方は、今も優しくわたしに微笑む

数秒の差ですれちがったその娘に
向けられる甘い甘い微笑を見る度

こんなことならいっそう
泡になりたいと願ってしまう

泡になりたい

8/2/2025, 4:29:11 PM

砂浜に拾った枝でちょちょいと書くの

遠い水平線を見つめるあなたには
とどきっこないですもの

書いたもじは
あっというまに波飲まれて消えてしまう

気づいてほしい、
掴めない海と空の果てより
近くにわたしがいることを

波にさらわれた手紙

7/9/2025, 4:05:33 PM

届けないならなにも届かない

想っていても伝えなければ
なにも思っていないんだ、と。

幾千の言葉から
貴方を想うこの気持ちを
じょうずに届けられるだろうか

言葉は紡がなければ言葉にならない
ひとつ選んで、これじゃない
これかもしれない、を繰り返し
はじめて言葉になる
すてきな“想い”があるのだから
すこしの勇気を持って
届けなくちゃ


届いて……

7/8/2025, 5:06:23 PM

何度訪れても忘れられないのは
やっぱりはじめて来た日のことだと思う

幼い時に夢に描いた世界が
目の前に広がって、
憧れの海の景色の中へ自分も溶け込んだ日

あの日の景色

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