彼岸花

Open App
1/10/2026, 11:49:45 PM

20歳

幼い頃に約束した
幼い子供ながらの口約束
子供の約束なんて覚えているわけがない
「20歳になったらここでまた会おう」
大好きだったアイツとの約束
幼いながらに抱いた恋心
初恋がアイツだなんて笑っちゃうよね
あれから月日が経って
互いに別の道を選んで
そんな約束なんて忘れて
気が付いたらもう20歳になる頃だった
そんな時に思い出した約束
懐かしくなった
寂しく感じた
泣きたくなった
もう覚えていないだろうって
期待と不安をもって約束した場所に行く
誰もいない
分かっていた
誰も来ないって
帰ろうとした時に足音が聞こえた
あの時と同じような足音
少し大人びたように歩く彼が目に入る
嗚呼
覚えていてくれたみたいだ
泣きそうなのを我慢していると
彼は大木の下に花束を置く
泣きそうな彼の顔
『泣かないで』
そう手を置こうとして
  手が彼をすり抜ける
やっぱり触れなかった
会う前に病気で死んでしまった
自分が憎く感じる
「約束覚えてたよ」
静かに呟く声が聞こえた
「会う前に死んじまうってちょっと悲しいけど」
「こうやって約束したのは守れただろ」
彼が言った
泣きそうで
悔しそうで
辛そうで
だけど
楽しそうで
嬉しそうで
その言葉で救われた
どれだけ自分を憎んでいた心が
彼のその言葉で救われた
「また会いに来るよ 」
「次の約束をしよう」
《今度生まれる時は》
《ずっと一緒にいよう》
その言葉を聞いた時
身体が暖かくなるのを感じた
自分を見送るように彼と目が合った
そんな気がした
約束するよ
来世こそ
一緒に20歳で会えますように

1/9/2026, 12:34:52 PM

三日月

月が欠けていく
君の気持ちも欠けてゆく

月が満ちてゆく
私の気持ちも満ちてゆく

三日月に近づいてゆくと
君が私を想う気持ちが欠けて

満月に近づいてゆくと
私が君を想う気持ちが満ちてゆく

もう過ぎたことだけど
君が忘れなれなくて
何度も三日月の下で
君の名前を呼ぶ

その声に応えてくれる
優しい声は
もう居ないのに
応えて欲しくて

今日も
三日月の下で
君を呼ぶ

1/8/2026, 11:58:35 AM

色とりどり

「さて…今日は何を描こうかな?」
そっと筆を持つと真っ白なキャンパスに色を載せていく。
色を載せていく段階から他の人とは違う。
色が花を咲かせるように鮮やかに咲く。
赤 青 黄 緑 桃 白 茶 紫 橙 …たくさんの色がキャンパスの上で咲き誇る。
どれくらいの時間が経ったのだろうか、いつの間にか空は水色から橙色に染まっていた。
「今日はこれくらいにしよう。また明日だ」
そう言ってキャンパスに白い布を掛け部屋から出る。

彼が居なくなった部屋にそっと入り込む。
彼は一体何を描いていたのだろうか。
キャンパスに掛かっている布を取ると、キャンパスに溢れんばかりの花があった。
写真のように実物に近くて、どれも鮮やかに咲いていた。
嗚呼…彼はやっぱり絵を描くのが上手いな。
布を元のように戻して彼の部屋から出る。
彼は花が好きだから描く。
今度彼の好きな花でも渡そうか。

1/7/2026, 11:22:22 AM



雪が降るとあなたを待ってしまう。
貴方は来ないって分かってる。
貴方はもう違う人と居るってこと。
別れ際に
「ごめんね」
なんて言われたけど
欲しかったのは、
「愛してた」
なんて言葉が欲しかった。
「ごめんね」
なんて求めてないよ。
少しでも
「一緒にいて良かった」
って思って欲しかったの。
なんて女々しい奴なんだろうね。

僕/私は
ずるい人だね。

1/6/2026, 10:55:39 AM

君と一緒に

君が好きだった。
だけどね、伝えられなかった。
「好き」ってね。
君と一緒にいる時間を壊したくなかった。
そう思っていたらさ、伝えられなかった。
君は遠くに行ってしまったから。
俺から離れて…
分かっている。
諦めが悪いってね。
君と一緒に見た景色は忘れない。
君と一緒に創りたかったこの先も…
忘れないから。

Next