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7/9/2024, 12:28:29 PM

毎日ママが起こしてくれて、毎日ママが洗ってくれたシャツを着て、毎日ママが作ってくれるご飯を食べて、それが私の当たり前。
ねえ、当たり前はいつまでも続くものっていつから錯覚していたの?
私は小さくなったママを抱きしめた。

7/9/2024, 7:55:43 AM

この高台のテラスからは美しい夜景がよく見える。俺は高級ワインを片手に煌々と明かりの灯るビル群を見下ろす。「下々の汗が輝いているなぁ」口をつけたワインは極上の味わいだった。

7/7/2024, 10:39:58 AM

七夕の日は大抵雨である。なぜって?梅雨の時期だからだよ。それじゃあ織姫と彦星が可哀想、なんて言われてもなぁ。仕方がないとしか言いようがねえよ。明治政府にでも文句言っとけ。
そもそもな、雨のせいで会えないなんてちゃんちゃらおかしい。本気で好きなら川渡って会いに行けってもんよ。環境のせいにして自分で努力しない。そいつの何が可哀想ってんだ。
なんか気持ちこもりすぎって?まぁ、ちょいとばかし昔の馬鹿な男を思い出しただけよ。

7/7/2024, 2:09:01 AM

「隣のたっくん交通事故ですって」
夕飯の時母親から聞かされたのは同級生のタクヤのことだった。
タクヤとは家が隣で小学生の時はよく2人で遊んでいた。中学生になるとお互い部活やらで別の仲間ができて廊下ですれ違う時軽く挨拶する程度になり、高校は別のところへ進学して近況なんてまた聞きのまた聞きで聞くくらい疎遠になってしまった。まさか亡くなっていたとは。
『お前と俺は永遠に最強タッグだ!』
思い出すのは小学生の時に交わした誓い。
「……明日、線香あげにいこうかな」

7/5/2024, 11:14:08 AM

満天の星を見上げて歩く。今日は新月で、星々はまるで宝石のように輝いていた。

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