1年前
私たちが生きているこの世界は心のうつし世と言われます。おそらく、人は心の欲する所へ移動するものだからでしよう。この1年で私も大きく変わりました。急に老けてしまった気がいたします。物ごとが大きく変わる境目のことを臨界点と申しますが、社会も私もこの臨界点を通過したようです。人は安定した生活を望みますが、外部からの力で変化を余儀なくされることがあります。思えば、一転して戦争へ向かうことは歴史が教えるところであります。この世は心のうつし世でありますから、心を清らかに、そして明るく保ちたいと肝に銘じました。
好きな本
神話が好きだ。「人は昔々、鳥だったのかもしれない。こんなにも、こんなにも空が恋しい」。私たちはみんな、「自分が神」だった頃のことを記憶しているに違いない。だからこそ、本来の姿と違うときにストレスを感じるのだと思う。長い人生を生きることによって、昔の姿に戻っていくのだろう。本来は「まっすぐ」なんだと思う。右にそれれば左に力が働く。上にそれれば下に力が働く。揺りかごは心地よい。ロッキングチェアは心地よい。わたしもこの揺らぎに身をまかせて、深い眠りにつきたいと思う。
あいまいな空
自然現象はあらゆるデータがそろえば一意的に決まると言われています。そこで私たちは自然を調べてその脅威から逃れようといたします。なにしろ自然は一瞬のうちに私たちの長年の苦労を水泡に帰す力があるのですから。科学が進歩して天気予報を知ることにより、私たちは自然災害を最小限に抑えることが出来るようになりました。自然と共存することは私たちの長年の夢でした。人間の偉大さは自然を友にして、自然を敵にしないところにあるのです。
あじさい
梅雨になるとあじさいがきれいに咲く。近くで見ると同じような小さな花が集まっている。うまく出来ているものだと感心する。感心すると言えば、私という人間も良く出来ていると思う。ご先祖様がいて私が生まれてきた。そして日本に生まれてきたから、梅雨に咲くあじさいを見ることができる。この美しい景色を日本で楽しむことが出来ることに感謝したい。私もあじさいの花のように、小さな個性を持ちながら全体として1つの美しい花が咲くように努力したいと思う。私が生きることで、周りの人たちに良い影響を与えることが出来ると思うと、ますます生きることの意味を感じる。私自身が美しく輝くことで、全体としての景色もより美しくひきたつのだと思う。
好き嫌い
舌がこえてくると昔のものは食べられなくなると言う。それは感覚が磨かれてきたと言うことかもしれない。歳をとると食べ物に一層こだわりを持つようになる。昔は好んで食べたものでも、今は食べられなくなっていることもある。これは舌の感覚が日々上達している証拠だろう。だからと言って必ずしも高価な食品ばかり食べる訳ではない。地元の食材や季節にあった食べ物も素晴らしい味わい持っていることが多い。年齢を重ねることによって本当に美味しいものが分かるようになる。舌がこえたからこそ、新しい味わいを探し求め、今まで知らなかった料理に舌鼓をうつことが出来る。食への探究心は食生活を充実させ、人生を楽しいものにしてくれる。