お前なんて死んでしまえ、永遠に。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死んでしまえばいいのに。
この憎悪は山よりはるかに高く海より深く恋情より熱い。
こんな思いがどこから湧くのかなんてわかりきっている。
でも理由なんて要らないほどお前が憎い。
憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くてたまらない。
この重くて強い思いは永遠だ。
私が死ぬまで恨んでやる。
私が死んでも恨んでやる。
大っ嫌いなお前も大っ嫌いなお前を産んだ世界も嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ!!
死ね、みんな死ね。
そして私も死ね。
『永遠に』
突然黒服のガタイのいい男達に担がれ車に乗せられ眠らされて変な所へやってきた。私を連れてきた男達は私を置き去りにするとそそくさとどこかへ消えていた。
そこは本当に変なところだ。変としか言いようがない。
どうやらここは無人島っぽい。
前に見える景色は森だけ。後ろに見える景色は青い海1色。かめいたりしないかな。
とか思いながらぼーっと海を眺めてたら海からかめが出てきた。
そこそこ大きいかめでちょうど浦島太郎が乗っていったようなかめ。
すごく可愛い。
かめは好きだけど知識はなかったので遠くから眺めていたのだけれどかめが私の近くに寄ってきて、
「やあお嬢さん、ここで出会ったのは何かの縁だ。理想郷に連れて行ってあげよう。」
とイケおじボイスで私に話しかけてきた。
かめがイケおじボイス喋ったことと理想郷とかの意味が脳内で簡単に処理できず混乱する。
「り、理想郷…?」
私は聞く。
「ええ、理想郷です。あなたにとっての理想郷でしょう。」
かめが答える。
「さあ、行きましょう?私の甲羅に乗ればすぐにでも連れて行ってあげましょう。」
言われるがまま全体重はかけないようにそっと甲羅にのる。
「ありがとうございます。では、出発です。」
そして私は理想郷へと向かったのだった──
『理想郷』
思えば、人生は「楽しい」で構成されていた。
家族で行った遊園地、友達と映画みたり、大好きな漫画を読んだり、他人との他愛ない話などなど。
思い返してふふっと笑えるような楽しい思い出しかない。
…楽しかったなあ。
でも、これからは今以上に楽しいことが待ってるはず。
だから、だから今さえ耐えればいい。それでいいんだ。耐えさえすれば。
耐えれるかなぁ。
「次の方ー」
ごくりと唾を飲む。
来てしまった。
やつの順番が。
覚悟を決めて椅子に座る。
「はいチクっとしますよー」
そんな簡単に言うけどチクっとどころじゃないんだよ看護師さん。
感覚的にはぶすっなんだよぶすっ。
注射器を腕に突き立てられた。
目を閉じて見ないようにする。
どうやら終わったらしい。
耐えた!!耐えたぞ!!耐えられた!!
ご褒美にコンビニの新作スイーツ買ってこ。
『懐かしく思うこと』
清水寺の胎内巡りをした。
よくわかんないけど神様の胎内に入って出て生まれ変わるんだって。
結論から言うとめっちゃくちゃ怖かった。
元からまっくらとかが嫌いな私。
でも胎内がまっくらなんて知らなかったからお金を払って能天気に胎内巡りを始めた。
頼りは玉が繋がってる手すりみたいなやつだけ。あとはマジでまっくら。
ガチで怖かった。
途中で手すりみたいなやつから手を離して石に祈るやつがあるんだけど祈り終わった後に手すり全然見つからなくて
「え、や、やだえ、どこ手すりどこ!!どこ!!」
って叫んだ。
文字通り手当り次第探したらみつけれた。
後から一緒に胎内めぐった友達から聞いたけど外国人が私の事笑ってたんだって。私はその外国人の笑い声聞こえなかった。
『暗がりの中で』
今日は久しぶりに貴族になった気分でアフタヌーンティーなるものをひとりで開催する。
ホテルとかのあんな豪華なアフタヌーンティーじゃなくて、紅茶とスイーツ、ただそれだけのちょっと優雅な気分を味わえる、そんなひと時。
紅茶は茶葉がパックに入ってるタイプの市販で売ってるやつ。ちなみにアールグレイ。紅茶の種類はそれとフルーツティーしか知らない。スイーツはちょっとお高めだけどケーキ屋の季節のタルト。タルトに乗ってるフルーツはみずみずしくてとっても美味しそう。
タルトを映えそうなお皿に乗っけて写真をぱしゃり。
SNSとかには投稿せずにひとりで楽しむ。
あ、紅茶の香りに飼い猫も寄ってきた。
うん、優雅な時間の始まりだ。
『紅茶の香り』