6/6/2025, 5:37:27 AM
"水たまりに映る空"
一歩足を踏み入れると掻き消える、
水面世界のリフレクション。
写真を撮って上下反転させるのも面白い。
崩すのが惜しくて、水たまりに映る空を飛び越えた。
6/5/2025, 6:19:32 AM
"恋か、愛か、それとも"
貴女がいない一人きりの部屋で、何度も過呼吸を起こして倒れた。
溺れるような苦しみの中で気を失って、けれど何事もなかったように意識を取り戻す。
その繰り返し。
ぱちりと目を開け、暗い天井を眺める度に、どうしようもなく弱い自分に対して乾いた笑いしか出なかった。
貴女への想いを何と表現すれば良いのだろうか。
恋か、愛か、それとも…。
今になってもまだよく分からない。
ただ、貴女がいなけりゃ、息すら上手くできないんだ。
6/3/2025, 10:37:53 PM
"約束だよ"
約束だ、なんて。
貴女は酷いことを言うね。
ちゃんと、笑えたかな。
この表情の動かし方も貴女が教えてくれたのですよ。
6/3/2025, 12:07:27 AM
"傘の中の秘密"
急な雨に慌てて折りたたみ傘を購入したけれど。
広げてびっくり、傘の内側は真っ暗。
晴雨兼用傘だった。
雨傘としての撥水効果、日傘としての遮光性能に加えて、地面からの照り返しを防ぐために内部を黒くしているのだとか。
自分ひとり夜の中にいるみたいで、ちょっとテンションが上がったのは秘密だ。
6/2/2025, 6:09:33 AM
"雨上がり"
ふと、傘に当たる振動が無くなり足を止める。
手を伸ばして雨粒が存在しないことを確認し、
傘を丁寧に畳んだ。
昼の喧騒とは打って変わり、
しんと静まり返った夜道。
足元の明るさに空を見上げ、思わず息を呑んだ。
ぽっかりと浮かんだ丸い月を背景に、虹が架かっていたから。
蒼天の下、陽光で生じる昼の虹も文句無しに美しいけれど、月の光が架ける夜の虹も良いものだ。