"もしも過去へと行けるなら"
過去に意識だけ戻るのではなく、
生身で行くことができるのなら。
真っ先に自分を消しに行くかなぁ。
"True Love"
ある人にとっては壮大なもので、
また別のある人にとっては素朴なものなのだろう。
あるいは溺れるほどのもので、そうかと思えば爪先をわずかに濡らすだけのものかもしれない。
与えられるもので、与えるもの。
誰かを生かすもので、誰かを殺すもの。
形の無いそれに振り回されて、希望を抱いて、絶望が生まれる。
なにを以てTrueというのかは分からないけど、まぁ思い込んだもの勝ちというか。
どこまでそう信じることができるかで決まるんじゃないかなぁ、と思う。
一番必要な時に手を差し伸べてくれたのは貴女だった。
自分でさえ要らなかった僕自身を、欲しいと言ってくれたのは貴女だけだったから。
だから、信じるのなら貴女がいい。
"またいつか"
"またいつか大きな決断を迫られる日が来る。その時になって後悔しても遅いんだからな "と言われても。
今になっても特に後悔はしていない。
あぁ、でも一点だけ。
もっと早く、切り捨てる決断ができたら良かったのになぁと思う。
"今を生きる"
遺骨ペンダントの作製を手伝ったことがある。
入れ物を用意して、火葬後の骨を少量頂いて、道具もきっちり準備した。だけど、いざその段になると、
どうしても粉骨が出来ないから手伝ってくれと知人に懇願された。
骨のかけらを油紙に包み、白い布越しに押すと、殆ど抵抗なく砕けた。
高熱で灼かれた骨はひどく脆い。
箸でも割れるくらいだもんな。
真っ白な骨の粉をさらさらと容器に納めて、二度と開かないように封をした。
"We therefore commit his body to the ground, earth to earth, ashes to ashes, dust to dust. "
土は土に、灰は灰に、塵は塵に。
本来なら遺骨は墓の下、大地にゆだねるのがいいのだろう。
でも、ペンダントを握りしめてはらはらと涙を零す知人を見て、今を生きる者のためにこんな形の慰めがあってもいいんじゃないかと思った。
"飛べ"
飛びたいなら飛ばせてあげればいいのに。
覚悟して踏み越えたものをどうして連れ戻そうとするんだろうね。
薄っぺらい綺麗事を投げかけて説得と言い張る人も、それで踏みとどまって御涙頂戴とする人もよく分からない。
……まぁ、地面が汚れるから他所でやれ、という土地の持ち主の主張は至極真っ当で理解できるけど。