香音

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7/18/2024, 1:58:29 AM


      ひも、と呼んでいたそれを
      片時も離さなかったらしい
      あれがないと泣くんだって
      それでは見た目が悪いから
      困り果てた大きな人は私に
      着物の切れ端で丁寧に作り
      持たせたけど違うんだって
      あれがないと泣くんだって
      どうにかこうにかなだめて
      持たせたんだ大変だったと
      聞いた時にも側にはあった
      中学生になる頃に母が言う
      もう子供じゃないんだよと
      部活から帰宅した日のこと
      ひも、は捨てたと母が言う
      その日からひとりになった
      寂しい気持ちはあったけど
      もう子供じゃないのだから
      何年も過ぎてから母が言う
      実は捨ててはいなかったと
      駄目なら渡すつもりだった
      お母さんの作戦成功したわ
      嬉しそうに笑っていたから
      風鈴が涼やかな音で鳴った
      吹く風は花の香りがしてる
         

          『遠い日の記憶』

7/17/2024, 1:00:16 AM


        ステンドグラスの光
        珈琲に溶けた虹の色
        いつか見たサヨナラ
        キミは青色に染まる
        寂しくなんかないさ
        この場所も悪くない
        ボクの強がりは顕在
        運命の輪がカチリと
        音を立てた覚えてる
        煙草を燻らす横顔は
        似合ってはいないよ
        切り取られた景色に
        キミの姿はそのまま
        愛は見つかったかい
        眩しいくらいの空は
        小さな声で囁くんだ
        いつもいつもいつも


    『空を見上げて心に浮かんだこと』

        
        
        
        

7/15/2024, 8:43:28 PM

      
       ちいさくておおきな
       どれくらいはいるの
       しらないわからない
       とりあえずつめこむ
       もういっぱいなのに
       ここからはみえない
       くるしくなるまえに
       とりださなければと
       わかってはいるのに
       もうやめたらいいよ
       どこからかきこえる
       やめたくないんだと
       どこからかきこえる
       ちいさくておおきな
       ゆとりがうまれたら
       ふわりととべるのに


       『終わりにしよう』

7/14/2024, 5:23:25 PM

   
       肩書きも地位も外して
       年齢も性別も遠く遠く
       時は生まれる前に遡る
       海を越えて空を越えて
       私たちはひとつだった
       光を知るには闇を知る
       分離された世界を見る
       大切を探す旅の始まり
       自分を見つける心の旅       
       道は続くよ秘密の鍵は       
       気分が運命を左右する
       不自由で自由な場所で
       愛する人に会えたかい
       君を待ってる人がいる
         
         
        『手を取り合って』

7/13/2024, 8:01:29 PM


        君が泣いた夜のこと
        あの丘の花が咲いた
        幾つもの星が流れた
        誰かが祈った願い星
        人生は続いてゆくよ
        たったひとつの物語
        繋いで生まれてきた
        頁をめくる優しくね
        この星で見る景色は
        どんな色をしてるの
        あの丘の花が揺れた
        君が種を蒔いている
        大きな木が見ている
               

        『優越感、劣等感』

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