香音

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7/3/2024, 1:35:00 PM

    
        海岸で見つけた貝殻
        そっと耳に近づけて
        波音を聞いたあの日
        根無草のように揺れ
        わたしは居なかった
        強く風が吹いていた
        わたしは飛び乗った
        先のことは知らない
        出来る事をするだけ
        合わせるという術は
        わたしを消していた 
        もう時間だと囁く風
        不協和音は自身の心
        わたしは泣いていた
        気付かず生きていた
        それがわたしだった
        人間に嫌気が差して
        神様になろうとした
        心にある鬼を磨けよ
        わたしが呼んでいる
        終わらない旅の途中
        上へ上へと一段一段
        
                                      
         『この道の先に』



6/30/2024, 9:02:21 PM


       キミは覚えているかしら
       遠く約束した日のことを
       この世界で出会える奇跡
       時の狭間で迷わないよう
       固く結んだコードは何色
       伸びて縮んで時間を調整
       巡り会えたら世界は何色
       ボク達はきっと恋をする
       見つめ合って溶けてゆく
       ひとつだけ足りないもの
       勇気がボクにあるのなら
       今すぐにでも飛べるのに


             『赤い糸』

6/29/2024, 9:39:57 PM

      
        空を見上げるくらい
        時間に余裕があれば
        風が運ぶ香を感じて
        季節を知るのならば
        どんなにいいだろう
        豊かさとは何だろう
        生きるとは何だろう
        一年の半分が過ぎる
        どのくらい笑ったの
        どのくらい泣いたの
        感情は溜めないこと
        夏の空に浮かんでる
        大きくなっていく雲
        泣いてしまうような
        そんな気がしている
            

            『入道雲』

6/28/2024, 9:28:24 PM


       風鈴の音色でお出かけ
       三角形のちいさなお城
       鳥の囀りが呼んでいる
       川が側にある所が好き
       流れる星が届きそうな
       静かな森の住人になる
       火を囲む人は肉を焼く
       太陽のリズムを刻んで
       宴もたけなわ眠る時間
       寝袋にすっぽり入って
       少し家が恋しくなって
       インかアウトか私の扉
       ベッドの中で思い出す
       蝉が鳴いていたあの日
       
          
             『夏』

6/27/2024, 5:09:13 PM


       自分のことは好きかい?
       キミの好きな所を教えて
       出来ないとか無理だとか
       決めつけない方がいいよ
       ほら思い出してごらんよ
       なんでも出来たあの頃を
       疑うことを知らなかった
       好奇心で満ち溢れた時を
       夢のままで終わらせるな
       夢のままで終わらせるな
       急に大きな声でごめんね
       大事なことだから2回ね
       キミなら出来る忘れるな
       心にしかと刻んで進めよ
       慎重にゆっくりゆっくり
       夢を見ていた目を開けた
       誰かがボクに囁いていた
       スマホを見たまだ2時か
       ボクは静かに目を閉じる
       週末は手の届く所にある

       
       『ここではないどこか』


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