「眠りにつく前に」
人にはそれぞれルーティンというものがあると思う。例えば寝る間にストレッチをする、本を読むなど 、の勿論私にもルーティンがある。私のルーティンは日記を書くことだ。日記を書いていると今日あった小さな幸せが見えてくる。勿論嫌なことも見えてくるが、私は日々その日記を読み返す。日常の小さな幸せを大切にするために。私の友達はやってみる!と意気込んでいたが「めんどくさい。」とすぐ辞めてしまったが、私は寝る前のこの時間が1番好きだ。
「ねぇ、この友達って私の事?」
美紀は勝手に私のノートを開けて文句を言っている。
「勿論」と私が返すと美紀は「ひっどい!3日は続いたもん!」と言う。
「3日は続いたって言わないでしょ。全く、」
私はココアをふたつ入れて机に向かう
「私にしては続いたもん!」と美紀が言う
「そうだね。美紀にしては続いた方だと思うよ。まず人ものもを勝手に見て文句言わないでくれる?」
と私が言うと「ゔっ、」と声を上げて何も言わなくなった。当たり前だ正論なのだから。
「てかさ!ここに書いてるけど本当に小さな幸せって見つけられたの?」
「書いてあるんだから、見つけられたに決まってるでしょ。」私がそう答えると
「え〜嘘だ~幸せそうに見えないもん!」とまぁ失礼なことを言ってるくる。
「本当に失礼だね。見つけれてるよ。」
と私はココアを飲みなが言う
「じゃあ教えてよ!」
美紀は体を机に乗り上げて聞いてきた。
「行儀が悪い。内緒だよ」
美紀のおでこにデコピンをすると
「痛い~!もう!ケチ」
とギャーギャー言ってくる。
「ふぅ、もうそろそろ寝よ」
私は今日の分の日記を書き終えてベットに入る。
「小さな幸せは美紀のことだよ。」
私は誰もいない部屋でボソッと言い夢の中へ入っていった。
病室に漂うスイートピーの花の匂い。
「君は中々起きないね。」
ベットで人工呼吸器をつけて寝ている彩希の髪を撫でる。
「こんなに管つけちゃってさ、、」
その声は少し震えていた。
外は雲ひとつもない晴天だった。
彩希は小さい頃から持病をもっていってその病気が進行し2週間前に意識不明になった。
「彩希、、、彩希は小さい頃から体が弱かったけど誰よりも元気だったよね、早くこんな病室出てさ、私、彩希と話したいこといっぱいあるんだよ、?」
彩希の手を握る力が少し強くなる。
「、、優ちゃん、?」
弱々しい声で私を呼ぶ声が聞こえた。
「彩希、?目覚めたの?」
嬉しさのあまり目からは涙がポロポロ落ちていた。
そんな優花を見て彩希が
「優ちゃんが泣いてるのレアだな〜、」
とクスッと笑った。
「うるさい、泣いてないし、、ちょっと待ってて先生呼んでくるから、」
優花は目を擦りながら病室を出ていった。
「優ちゃん、元気そうだったな、早く病気治して優ちゃんと遊びたいな、、」
優花はそう言って意識を無くした。
ー続くー
お題『病室』
202482
お題 『空を見上げて心に思った事』
彼が「終わりにしようか」と言ってから数日後
あれから私は彼との思い出だけが残るアパートに住んでいる。
暇だな、、と思っていると友人から電話がかかってきた。
「あ!○○〜今日、流星群が見れるらしいんだけどさ一緒に見に行かない?最近の彼との話しも聞きたいし!」
電話越しからとても明るい声が聞こえる。
嗚呼、辛いな、、私は涙を堪えて
「いいよ、行こっか。」
と返事をした。
私は支度をし終わったあと友人が迎えに来るのを待った。友人の車に乗り街が一望できる丘の上に来た。
友人は
「ここね、最近私が見つけた穴場なんだ!いいでしょ〜でも早く着きすぎたね〜見て!夕焼け綺麗だよ!」
と言った。
友人は笑顔が似合う可愛らしい子だ。
空を見上げるとあの日のような夕焼けが目にチカチカと映った。
私は涙を堪えられずにポロポロと涙を流した。
友人はそんな私の姿を見て驚いているようだった。
「え、ちょっと、、○○どうしたの?何かあった?あ、飴でも食べる?」
そう言いながら友人はポケットの中に手を入れくしゃと少し皺になっていたレモン味の飴を取り出して少し困ったように私のことを見ていた。
私は飴を受け取り裏返った声で彼と別れたことを話した。友人はその間何も言わずに背中を撫でてくれた。
「落ち着いた?そんなことがあったんだね、辛かったよね。」
友人は優し私を抱きしめてくれた。
気がつくと日が暮れていて夜空一面に星が散らばっていた。
「あ、見て流星群だよ!ほら、早くお願いごとしよ!」
友人は私の手を引き息を深く吸って
「次は良い人見つけるぞ〜!!」
と叫んだ。
私は少し驚いたが、自然と笑いが込み上げてきた。
友人は私の手を引いて
「帰ろっか!」
と笑顔で言った。
「ありがとう、」
ボソッと私は小声で呟いた。
2024716.
「終わりにしよう。」
その一言で全てが崩れた。
何時も見るあなたの顔もベランダ越しに見える夕焼けも今までが夢だったように。
色が無くなった。
初めは貴方に興味なんてなかった。
貴方が必死にアプローチしてくるから私は付き合った。なのになんで貴方が「終わりにしよう。」なんて言うの?両思いだと思ってたのに。いつの間にか片思いになってたのね。
「いいよ、終わりにしよう。」
静けさのなか夕焼けが私だけを照らした。
お題 「終わりにしよう」
2024年7月16日