男「元気かな、じゃないんだよ!」
女「うぉお、何、びっくりした」
男「どこに行ったんだよぉ...俺たちの...俺たちの...」
女「ゴクリ……」
男「広■■子ぉぉぉぉ……!」
女「やぁ〜っぱりか〜〜〜」
男「あんなに可愛かったのにさ、天使だぜ、天使」
女「あんたみたいなのがいたから、おかしくなっちゃったって話じゃないの?」
男「いいだぁろ!そんなの自由だし〜〜〜、」
女「う〜〜ん、元気かな〜……」
男「どうなんだろ...」
女「おやすみ」
男「おやすみ」
女、手紙を書いている
女「良さげかな、っと。」
女、少し歩いて郵便ポストへ、
女「思いよ、、、届け!」
袖から郵便屋が現れる
郵便屋「どるらりん!」
女「うわ、びっくりした」
郵便屋「いうほどびっくりしてないくせに、毎日毎日同じ時間にあらわれて、しかも同じ台詞を言ってお手紙投函して、彼氏さんにだっけ?」
女「そうです、、、」
郵便屋「大変だねぇお宅も、」
女「いいんです、好きでやってるんで、」
郵便屋「あのねぇ、横から口を挟むようだけど、手紙、かえってきたことないでしょ、一回も、」
女「……」
郵便屋「彼氏さん、もう帰ってこないんじゃないかい?いい加減目を覚ましなよ、せっかく終わったってのに、あんたがこんなんじゃ...」
女「約束...」
郵便屋「ん?」
女「約束、したので、帰ってきて、いっしょにごはんたべようって」
郵便屋「そんな口だけの約束なんてね……」
女「守ります!...あの人は、ちゃんと約束守れる人だから、だからわたしが裏切っちゃだめなんです」
郵便屋「……」
女「朝は私が味噌汁つくるから、ごはんをよそうの手伝ってねって...」
郵便屋「あのね……」
女「お昼はどっかに食べに行くのもいいね、ラーメンってやつ、たべたいな...」
郵便屋「…………」
女「夜は必ず食卓を家族で囲もう、私とあなたと、できたら子供とも...」
郵便屋「…………余計な口出しして悪かったよ...明日も、送りに来るかい?」
女「ええ」
郵便屋のバイク、走り出す。夕焼け。
袖から野球のボールやメガネ、紙飛行機などが飛び交う、さながら争っているようだが、平和。
女「フラワー、翻訳、花(の、に関する)。『―ポット』(植木鉢)▷ flower (英語では名詞・動詞)」
女2「ふぅん...」
女「あ、ごめん、聞こえてた?」
女2「あ、独り言だったのね、」
女「ごめん、別にだれかに伝えたいわけじゃないんだよ」
女2「はいはい、で、決まったの?」
女「『フラワー(flour)』は英語で小麦粉を意味する言葉。発音が『flower(花)』とまったく同じであるため、注意が必要...」
女2「おーーーい」
女「あ、ごめん、なに?」
女2「あんたの独り言どうなってんのよまったく...」
女「ブワッハッハッ」
女2「あんま照れ笑いのときに爆笑する人いないよ?」
女「あそうなの」
女2「で?決まったの?決まったんならはやくして、」
女「あ、そうだよねガッハッハッ、えーと、ここでいいんだよね」
女2「そう」
女、婚姻届に判を押す
女2「はぁ...」(内心ワクワクしているわけだ)
男「新しい地図があるということは、その1つ前の『新しかった地図』は、もう不必要になるということなんだよ。」
男2「なんの話?」
男「つまりだ、新しい地図ってゆうのは、その、『新しかった地図』を完全否定するものって訳なんだよ」
男2「つまり、古い地図はもう使わなくなるってことだろ?」
男「古いなんて言い方しちゃ失礼だよ」
男2「何に?」
男「そりゃ、伊能忠敬にだよ」
男2「なんでここで伊能忠敬がでてくるわけよ」
男「だってあいつ歩いて日本地図作ったんだぜー!」
男2「自分の自慢話みたいに言うなよ、お前は何もやってないの」
男「話がズレたけどさ、つまり、『新しかった地図』の権利も守ってあげようって話なわけ、」
男2「ふーん、それでお前の言い分は終わり?」
男「うん、終わり」
裁判官「被告人の最終陳述を終わります。」
男「まずは...自己紹介でも......します...?」
女「え?あ、自己紹介!あ、ははは、そうですね!しましょう!自己紹介!」
男「では、私から、私は男で仕事をしています。子供が欲しくて、君が好きだよ」
女「ん、あ!え!?」
男「あ、読書とか、映画鑑賞とかも、好きだよ」
女「あ、あの、名前とか...」
男「そんなのはどうだっていいじゃない、君が好きなんだから」
女、アリだな、と思う