女、手紙を書いている
女「良さげかな、っと。」
女、少し歩いて郵便ポストへ、
女「思いよ、、、届け!」
袖から郵便屋が現れる
郵便屋「どるらりん!」
女「うわ、びっくりした」
郵便屋「いうほどびっくりしてないくせに、毎日毎日同じ時間にあらわれて、しかも同じ台詞を言ってお手紙投函して、彼氏さんにだっけ?」
女「そうです、、、」
郵便屋「大変だねぇお宅も、」
女「いいんです、好きでやってるんで、」
郵便屋「あのねぇ、横から口を挟むようだけど、手紙、かえってきたことないでしょ、一回も、」
女「……」
郵便屋「彼氏さん、もう帰ってこないんじゃないかい?いい加減目を覚ましなよ、せっかく終わったってのに、あんたがこんなんじゃ...」
女「約束...」
郵便屋「ん?」
女「約束、したので、帰ってきて、いっしょにごはんたべようって」
郵便屋「そんな口だけの約束なんてね……」
女「守ります!...あの人は、ちゃんと約束守れる人だから、だからわたしが裏切っちゃだめなんです」
郵便屋「……」
女「朝は私が味噌汁つくるから、ごはんをよそうの手伝ってねって...」
郵便屋「あのね……」
女「お昼はどっかに食べに行くのもいいね、ラーメンってやつ、たべたいな...」
郵便屋「…………」
女「夜は必ず食卓を家族で囲もう、私とあなたと、できたら子供とも...」
郵便屋「…………余計な口出しして悪かったよ...明日も、送りに来るかい?」
女「ええ」
郵便屋のバイク、走り出す。夕焼け。
袖から野球のボールやメガネ、紙飛行機などが飛び交う、さながら争っているようだが、平和。
4/8/2025, 4:03:05 PM