【君の目を見つめると】
「貴方の瞳には何が映ってるの?」
純真爛漫の擬人化とも言えるだろう彼女が私に聞いてくる。彼女の眼球はガラス細工のように透き通っている。嗚呼食べてしまいたい。
「それはどういう意味?私が今見ている光景か、眼球に直接反射して映っている光景のどっち?」
「前者と後者で何が違うの?難しくてわからないよ。」
彼女が可愛く聞いてくるので小さい子にも分かるような説明をする。
「前者は自分にしか分からないわ。自分だけが見える景色なの。後者は、そうね。自分では簡単に見れないの。鏡とか使わないとね。」
「じゃあ他の人に見てもらわないといけないんだね。」
「そうゆうこと。」
だから私の瞳を見てご覧。小さくて可愛い貴方なら、何が見えているか分かるでしょう。
ガラス細工のような瞳で見てご覧。私の瞳が濁っているのが見えるでしょう。
もっと近くで見てご覧。瞬きする内に貴方は吸い込まれてしまうでしょう。
【ハッピーエンド】
「君はハッピーエンドってどんな終わり方だと思う」
彼は凛とした顔で僕に問う。
否、唇の口角は少し上がっているとも捉えれる。
「わかったから、そこから離れてくれ!」
君の質問なんてどうでもいい、頼むから辞めてくれ。
「ふーん。それが君の答えか。君とこれまで交わしてきた言葉は僕を十分に楽しませてきたけど、君は少しばかり落ちてしまったようだね。」
彼は僕の必死な願いに呆れ返ったような顔をする。
黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ
「僕は君に生きて欲しいだけなんだよ!!、、」
僕は彼に意志をぶつける。
喉が痛い。目が熱い。もうどうでもいい。
「でも無駄さこれが俺のハッピーエンドだから」
そう言いながら彼は落ちていった。高層マンションの屋上から、堕ちていった。彼の思考は奈落へと。
【未来への鍵】
「僕はずっとこのままがいい」
君は何かを諦めたかのようにそう言った。
僕には未来がないんからずっと過去にすがりついて生きたいんだ。なんて悲しい答えが溢れてくる。
「じゃあ俺に君の未来の鍵を頂戴、どうせいらないんでしょ?」
君はぽかんとした顔で俺を見詰める。
「どういうこと?」
「俺と一緒に未来の扉開けに行こう」
「二人だったら怖くないだろ」
そういった途端君の大きな黒目から涙が一雫こぼれた。
俺は君の全部を抱きしめる。
「ほんとに、いいの、?」
君は臆病だ。俺の全部を見せてもまだ不安になる。
「君の未来の扉を1つずつ開けに行こう。開けた扉が嫌な未来だったら閉めればいい。もしどの未来も苦しんでしまうなら、君の未来の鍵は俺が飲んであげる?」
「飲んじゃうの?」
「そう。お腹の中に入れるんだ」
「ふふ、本当にお前は馬鹿だね」
「君にだけは言われたくないね」
2人で寝転がってクスクス笑う。扉を開けに行くのはもう少し後でいいかな?
本当は今すぐ鍵なんか飲んでしまいたい
君とこのままずっと。
【星のかけら】
冬は貴方と見るイルミネーションが素敵なの。
恋人っぽく手を繋いだりして二人で街に輝きを探しに行く。
二人の顔が赤く染まっているのは雪のせいかな。
不意に立ち止まって
「君と見るから綺麗に見えるのかな」
なんて貴方は呟いてしまう。
気がつくと二人は向き合っていて、
お互いの瞳の中、沈む星のかけら探しあう。
愛してる。一緒にいるのに会いたいと思う。