4/15/2023, 1:43:15 PM
『下水道の詩』
君がいなくなるのは淋しいよな 君に会えなくなるのは悲しいことです 十二指腸あたりで雷魚は泳ぐ
暮らしの中にある溜息を下水道に隠した 大切なことあっただろうに有耶無耶にしたんだな 鉄は酷く錆びている 届かぬ想いが腐朽していく
4/15/2023, 12:52:47 AM
『白い巨人』
カーテンが白いきょじんに見える 空間が歪む ひしゃげる壁 もしかしたら歩く壁 今は夕暮れイマジンが聴こえる 都合良く神様と呟いてみる 日頃の行ないを自省して また神様と呟く 低廉な言葉に神様は半額シールを貼りに来るだろう
4/14/2023, 12:05:38 AM
『暖かい』
本日も快晴。生乾きのワイシャツが風に揺られてにやけてる 二杯目の紅茶 時計は揺らめき 少しだけ時間を忘れる その隙間から覗く光は暖かい ただ暖かい それが奇跡と感じた瞬間 その想いをそっとノートに忍ばせる 今日が色褪せるその前に
4/13/2023, 12:33:13 AM
『蝶々結び』
朝の眩しさで眼球が溺れそうだ 寝ぼけてありもしないことを呟いた 夢うつつあなたとの距離が遠いんだ
空には放物線 あなたに手紙を投げている 蝶々結びが苦手な私は肝心な時に靴紐がほどけてしまう これじゃあ今日もあなたに追いつけない 砂埃が舞ってあなたをまた見失なう
4/12/2023, 12:02:04 AM
『以上。』
小さな小さな嫌なことは コインランドリーに忘れ去られた靴下だ 今日も片っぽで眠る 寂しさが目やにになる 私はそれでも目を開けようとする 清清とした瞬きに憧れる 私のもう片っぽ 洗面所にはいないみたい 鏡に映るあなたはだあれ? 今の私を具体的に説明しろだなんて到底できない 以上。