天坂えみる

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2/12/2026, 3:15:12 PM

      『瓶詰めの言葉たち』
大切な言葉はいつだって届かない 瓶詰めの言葉に共感を覚える人たちの多いこと 都心のスーパーマーケットで見かけたよ 封印された革命ごっこ 言葉が薄いよ 割り過ぎたジンライムみたいに 小さな価値 小さな快感 それだけで世界が廻るのが怖いんだよ いつだって いつだってそうなんだよ

2/9/2026, 2:59:50 PM

    『あの花にまだ名前はなかった』
名前の知らない淡い色した花々を見ていた ちょっとしたことで喧嘩して 早足で歩いたこともあったよね
みっともないなと思いながら 後には引けず 噴水を後にした 思い出に名前がないように あの花にもまだ名前はなかった

2/8/2026, 4:03:32 PM

      『ウサギ耳の青年』  
冷たい風に揺れる ピンクのバニー ネットワークに滑り込む 触れた気がした 柔らかい手 それは不可抗力 穴があったら入りたい 多分、むこう一週間 関係者も立ち入り禁止だ ああ、寂しくて泣いている
ウサギ耳の青年が涙を落とした

2/2/2026, 10:37:04 AM

       『草地のやくそく』
できることなら 決めごとはなるべく少なく
草地で暮らす生き物たちには できるだけ優しく
それらのことを『愛』という言葉でまとめるのは
どうにもナンセンスなんだ だから私はやくそくしたい 朝露から輝く光の粒たち 一人ひとりと

1/30/2026, 2:26:38 PM

        『伝書鳩』
紫の煙とともに おじいさんは泳いでる 飄々と空っぽの現代を行くのだ 誰かの恨みをかって 鴉になって 電波塔で会議を開く やりきれない 本来、私は伝書鳩 恋人に手紙を届けよう

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