4/9/2023, 5:25:12 PM
『フルーツケーキにグレープジュース』
その甘酸っぱさに寄り添って 幾許かの夜を超えてきた フルーツケーキにグレープジュース 何気なしの取り合わせ 君はほろ苦い笑顔を浮かべる 馴染みの駅の昔からある洋品店の裏事情を妄想しながら歩く
行きも帰りもそうだった 君も一緒になって妄想して歩く フルーツケーキにグレープジュースなんともいえない取り合わせ
4/8/2023, 11:41:10 PM
『少しだけ永遠』
膝小僧擦りむいて 強めの風が頬を撫でまわす
永い坂道で少し疲れたんだ キッチンでお茶を淹れるよ そこに君がいて君たちもいる そんな当たり前のことが奇跡だなんてね 笑い合ってお茶をこぼした
このままずっとなんてわがままかな? 少しだけ永遠なんて言葉を頼りにして また次の朝を待っている
4/7/2023, 5:40:28 PM
『夕日の半分』
沈んでく夕日の半分どこいった? お昼にかじった煎餅みたくまるで半分なくなった 甘辛醤油か塩味か
サラダ味なんてのもあったっけ? お腹と背中がくっつくなんてまさにその通り 夕日は煎餅 煎餅は夕日
境界線がなくなって もうすぐ夜がやってくる
4/6/2023, 3:42:08 PM
『気がつけば猫の目』
本日もお日柄よく縁側 はぶ茶を啜り白昼夢
先日行ったデパートの包装紙のような白 潤んだ瞳が感知する 知らない世界に行ったよな カレイドスコープにも似ているような 暗闇とは馬が合うその瞳
SF小説好きな私は 想像ばかり膨らます
4/5/2023, 5:20:40 PM
『コメットハンター』
渋谷の交差点の群集から きらりとあなたを見つけ出す 皮膚があなたを憶えているから 記憶を超えて夜の扉の鍵を解く 流星が瞬く この都会の真中からでもよくわかる 私の目配せに合わせて 流星が手を振っている