不者

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5/23/2024, 9:12:21 PM



「このまま どこか
 とおくに行こうよ」


「終点しかないんよ」


「きみって夢がない」


 夢じゃないんだよ。






 喧しいベルと音声

 日常の扉が閉まり
 見飽きた景色の先

 映画を観るように
 君は僕に凭れてる

 遅延証明書衣食住
 全部 なにもない

 終点なんて尚更に



 叱られるだけなら それでいい
 逆転を探し続ける

 こんな馬鹿をした 君は珍しく
 手を握ろうとする






「どこまでいけるの」


「だから終点なんよ」


「きみって夢がない」








「明日が来ないとこ」



「あるんじゃないか」























――――――――
(逃れられない)

5/22/2024, 11:53:35 PM




 愛なんて何も救わない
 愛で腹は膨れない

 それでも
 些細な変化が塵ほどに
 変わって見えるというなら

 私が代わりに 憎まれよう



 手折れども
 手折れども

 道には白く 雪柳



 倒れども
 倒れども


 変わらぬ白を 踏めばいい




















――――――
(また明日)

 

5/21/2024, 4:37:29 PM






 寝る前に仕込んだ水出し珈琲

 朝を迎えて夜に染まる なんて

 グラスの氷越し 幽かな君の寝癖



 朝焼けを通しても 表情は見えない

 黒は黒 呑みこむしかないのだ

 感傷を越えて君が覗き込む 確かに

 そういうズルも あるんだろう






 進まなくて

 ずっと朝みたい 苦いのは苦手

 冗談で愛想笑いして

 ずっと猫みたい 返却しなよ






 私は私 呑みこむしかないのだ

 ミルクを注いで シロップで演じて

 グラスの氷越し 白が濁らせていく






 もう何を通しても 表情は見えない

 飲み切る前に君が覗き込む 静かに



 グラスを置いて 唇が触れる距離

 そういうズルも あるんだろう



















――――
(透明)

5/20/2024, 5:17:13 PM




 ずっと

「貴方じゃない」に

 貴方が溢れてくる






















――――――――
(理想のあなた)


5/19/2024, 11:41:14 AM




「ふたりでさ
 いつもやってきたじゃないか

 どうして急に」






 だから終わるの。

















―――――――
(突然の別れ)

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