「神のみぞ知る」を「神の味噌汁」と思い込んでいた話思い出した。どんな味がするんだろう、シンプルに気になる。
#神様だけが知っている
薄明光線。俗に「天使のはしご」とも呼ばれる現象。雲の隙間から流れ出る日光が、美しく見える現象。
わたしはこの現象が好きだ。小学生の頃、友達と遊んでさあ帰ろうか、というときに丘の上から見たのを覚えている。幼き心なりに、綺麗だなあと感じた。
最近は、それくらいの時間に外にいることが少ない。だからか、久しぶりに見た時に、ひどく懐かしい気持ちに包まれた。
#日差し
また、夢を見る。あなたと共に居た夢を。
あなたとの糸が切れてから、わたしの毎日は無気力になった。
3年前。わたしはあなたと糸で繋がっていると、信じて疑わなかった。あなたもそうであるはずだった。
苦しい。それがわたしを締め付ける。どうしてと問うても、そこにあなたは存在しない。そういう運命だと頭では解っていても、心は言うことを聞いてくれないものだ。
願わくば、あなたと最期に会いたかった。
#赤い糸
僕は、意気地無しのせいで、君と会う最後のチャンスを逃した。君は引っ越してしまおうとしていた。迷っていた。まだ会いに行けるときでも、君が忙しいかなとか言い訳して、「最後」から逃げた。最後にしたかった会話ができなかった。
もう君に会えないのだと悟った。それでも会いたくて会いたくて。場所さえ分からないのに君を捜した。見つかる訳もなく、程なくして僕は帰宅させられた。
引っ越しから半年後、君から葉書が来た。どれほど喜んだか。住所が分かってようやく会いに行けるのだと、確信した。けれど、葉書には絶望の言葉が書いてあった。
「うちの子と仲良くしてくれてありがとう」
君は、もうこの世には居なかった。交通事故らしい。苦しかった。僕はどうすれば良かったのだろうか。どうしたとしても、君がこの世には居れやしないけれど。
もう振り向かないことにしよう。だって、僕が泣き続けてたら、君も悲しいでしょ? ずっと君は僕の心に住んでいるって信じて、僕は前を向くことを決意した。ただ、これだけは言いたかった。ありがとう、って。
#君と最後に会った日
液体窒素で凍らした薔薇は、手を触れただけでボロボロと崩れ落ちてしまう。
そう、散々に冷たく扱われた人間のように。
#繊細な花