自慢ではないが、俺の親は大金持ちである。
ほしいものを頼めばすぐに手に入る。なんならカードで好きなものを好きなだけ買える。
お腹がすけば、召し使いがすぐに何かしらの食べ物をあてがってくれる。
お金があって、食べ物があって、温かな住処もある。衣食住が完璧、これ程の幸せで不自由なことのない生活は、恵まれているという他ない。
だがしかし、俺は親にあったことがない。物心ついた時から、お母さんとお父さんにあったことがない。
家にいるのは、召し使いだけ。その召し使いも循環がよく、仲良くなる前に辞めていく。
学校には、友達もいない。名の知れた家柄のため、いじめられることもなく、たかられることもなく。ただ、執拗に絡む人もいなく、挨拶程度の同級生止まり。友達、とまでは発展しない。
身の回りは充実しているはずなのに、心に何故か温かさは感じない。
誰もが羨む幸せな生活をしているはずなのに幸福感を感じることは今までなかった……幸せって、なんだっけ?
【幸せとは】
年末年始、私は普通に仕事である。
早朝5時半、出勤のために車のエンジンをかける。
まだあたりは暗く、年始ともなると車通りも極端に少ない。心なしか空気が綺麗に感じる。
本来であれば、早番に回されることもないのだが、今の期間は時短営業でしかも従業員の人手も少ないため、これから仕事をぶっ通しで12時間程してくる。
(……さむっ)
車が温まるまで、私は体を縮める。早朝って、こんなに寒いんだっけ、久々すぎて忘れていた。
そんな時、山あいからうっすらと薄紅色の光が見えた。日の出の時間らしい。早番じゃないと拝めない光景である。
初日の出、ではないものの、透き通った空気にキラキラと輝いて見える。年始だからか神々しく感じられた。
綺麗だな、とは感じるものの、陽の光は夏の太陽のように温かさは与えてはくれない。でも--心は温かく感じた。
はぁ、と息を吐くと車内のはずなのに白くなる。
「さて、そろそろ行きますか……!」
日の出に元気をもらい、私はハンドルを握った。
【日の出】
※今回は物語ではなく、作者の抱負です。
今年の抱負
~創作~
1、去年の秋にこのアプリを知ってから毎日このアプリ「書く習慣アプリ」を書き続けているが、今年も毎日きちんと書き続ける
2、去年は長編小説を一作書ききれたので、今回も長編小説をきちんと書ききる
3、できれば短編小説も四作くらい書く(合計5作は作りたい)
~日常~
1、今年は厄年なので、身の回りを気を付ける(だらけない)
2、旅行に行く(リアルの充実&ご褒美)
【今年の抱負】
1日進んだだけで、次の年、新年になった。
新年になると、新たな目標を立てがちである。
例えば、日記を書くとか。例えば、ダイエットをするとか。例えば、家計簿をつけるとか。
でも結局、三日坊主ならぬ一週間坊主だったり、1ヶ月坊主だったり。
新年に目標をたてたからといって、毎日続くとは限らない。
ただ、思い付きで今日から始めるより、新年に目標を作ったり、新しいことを始めることが多い。
きっと、みんなの中の「けじめの日」が「新年」なのだろうか。または、自身の誕生日をそう決める人も多いだろう。
1日進んだだけで新年になった。
目標を立てるだけでなく、目標に近づくための一歩も踏み出そう。
【新年】
ねぇ、知ってる?
「よいお年を」っていうのは、本来、大晦日に使わない言葉なんだよ?
色々とお互い次の年を迎えるために準備を頑張って、よいお年をお迎えしましょうね、って意味なんだって。
だから、大晦日は普通、準備万端のはずだから、よいお年を、は使わないんだって。
それを知ったの、大晦日の今日なんだよね、私。
だから、あなたに最後に会う日、つまりは今日、その言葉を言おうとしてたんだけど、本来間違ってたんだなぁ。
でも、形だけでも受け取って?
今年はお世話になりました。
来年もよろしくお願いします。
じゃぁ、良いお年を!
【よいお年を】