星乃威月

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7/12/2025, 7:50:04 AM

俺は、とある場所に出た


無限に広がる地平線

見渡す限りの天と地の狭間


『ここは、どこなんだ?』


思いの言葉が、どこまでも反響する

答える人は、誰もいない

天と地の狭間で、たった1人


さっきまで、病院のベッドで寝たきりで

来る日も来る日も、同じ天井ばかりを見続けていたのに……


体が軽い

鉛のように重かった体が、ここへ来てから、重みを感じないんだ


『もしかして、天国か?』


夜も朝もない、ただただ続く地平線

地に足をつけてるのか、天に足がついてるのか……

それさえも、分からなくなっていた


見渡す限りの地平線

俺は、どうしたというんだ?




ー心だけ、逃避行ー

7/10/2025, 10:53:02 AM

思い描く、未知の世界

大海原を突き進み

気高い山を駆け抜けて

目指すは、理想の大自然

神秘な洞窟、突き進み

キラキラ輝く、金銀財宝

悪者倒して、勇者復活!

これで、この世も世界平和!




ー冒険ー

7/10/2025, 3:40:07 AM

うるさい、うるさい、うるさい‼


どんなに叫んでも、周りは騒がしくて

黙りもしない

静かにもならない


耳の中は、騒音まみれ


うるさい、うるさい、うるさい‼

誰か、静めてー‼




ー届いて.....ー

7/8/2025, 11:18:52 AM

あの日、俺は、1人の命を失った


真っ暗な先

かなり遠く儚い夢を追いかけ、走り続けてた


制止する彼女の声を振り切り

ただ前だけを見つめることに、心を捧げていた


◇─◇─◇


いつしか、彼女は崩れ落ちてしまった


「あなたの命と私、どっちが大事なのよ⁉」


叫び声が、心の奥に突き刺さる


「俺は……夢を諦めたくない……走り続けたい

 ただ、前だけを見つめていたい……

 よそ見してる暇なんて……ないんだ……」


「あんたのバカ‼

 このままだと、死んじゃうんだよ?

 分かってるの……⁉」


「分かりたくもない……

 このまま、消えてなくなるなんて……

 認めてたまるか‼」


「ツヨシッ‼」


涙を浮かべた彼女の姿を背に、俺は走り去った

闇の中を、ただひたすら前に向かって


その行為が

やがて大きな間違いだったとは気付かずに……


◇─◇─◇


「カンナーッ‼ カンナッ! 目を覚ませっ‼」


俺は、彼女の名を叫び続けた

しかし、返事はない

さっきまで、笑い合ってたのに……


辺りは血の海


『何が、何が起きたんだ……

 さっき隣で話してたのに……!』


見上げると、ビルの上を走り去る人影が映る


「アイツかっ‼」


────────────────────────

「あなたの心臓は、胸に爆弾を抱えているようなもの

 走ったり、激しい運動は、避けるように

 決意が固まりましたら、早急にご連絡下さいね」

────────────────────────


医者から言われた言葉が脳裏に浮かんできた


「あんな言葉、聞いててたまるか‼」


俺は闇に紛れ、ビルの間を駆け抜けた


満月の夜、月明かりの下

街灯も届かない暗闇を、果てしなく駆け抜ける


彼女の思いを、願いを、これからの人生を……

犯人を逃がすわけにはいかないから



ーあの日の景色ー

7/8/2025, 3:03:55 AM

もしも翼があったなら
迷わず飛んで行けたのに

もしも願いが叶うなら
世界平和を願ったのに

もしも天才的な頭脳があったなら
人のため世のため力を尽くせたのに

もしも病気が世界から消えたなら
人は人を愛せたのかな

もしも、もしも、もしも……
考えてもきりがない

叶えられる事なんて
微塵も見当たらないのだから




ー願い事ー

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