母親に育児放棄された、まだ目の見えない乳飲み子
生まれて間もない我が子を持つ母親に、その子を預けた
母親は、我が子同然に母乳を与え、優しく頭をなめ回す
他の兄弟も、別け隔てなく接する
母犬はスゴい
どこの誰とも分からない子にも、躊躇なく優しく接し、
食事を与え、他の兄弟と別け隔てなく愛情を注ぐ
犬兄弟もスゴい
姿模様は違えど、他の兄弟と別け隔てなく接する
血は繋がってないと知った時、
人間は、生まれてから死ぬまで、それを容易くできるだろうか
改めて考えると、母犬の愛、犬兄弟の愛は、
とても偉大で素敵だなと思える
ーbig love!ー
ハラハラと舞う桜
音もたてずに ひっそりと
満開に溢れた思いを 胸に秘め
あなたに やっと伝わったんだと 言わんばかりに
ゆっくり ゆっくり 散り去りゆく
あなたが 泣いて寂しがらないように
ーささやきー
「君、名前は……? 僕は──」
公園でばったり出会った、同じ制服の人
同級生なのか、下級生なのか
はたまた、先輩かもしれない
けど、声をかけずには居られなかった
同じ背格好、同じ髪
瓜二つとしか思えない出で立ちは、他人とは思えなかった
「ぼ、僕は、シンジって言います! 聞いたこと、ありませんか?」
「……シンジ?」
顔を傾げながら、考えに耽っている
最近の記憶を巡らしてるのか
それとも、過去の遠い記憶を遡ってるのか……
しばらく間が空いた後、僕の目を見て、ハッとした
「シンジって、幼い頃に生き別れた、あのシンジか?」
未だに信じられない
血が繋がってたとはいえ、長い間、会えなかったのだから
「大きくなったな! 今、何年生だ?」
「高二になります 失礼ですが、君は?」
「俺は、高三 ってことは、俺が年上だな!」
めちゃめちゃフレンドリーに話す君
初対面の兄弟とはいえ、こんなにも親しくなるものだろうか
生き別れの兄弟
長い間、話も出来なかったのに
その後も、初対面とは思えないほど、話は弾んだ
ー君と僕ー
夢へ向かって、羽ばたいてたのは、いつだっただろう
蒼い蒼い空を、自由に飛べるように
白いキャンパスに、何でも描けてたように
何事も、自由に羽ばたけると思っていた
病気にならなかったら……
もっと早く、受診してたら……
あんなに気を付けてたのに、どうして……
後悔だけはしないよう
ただただ我武者羅に、前だけを向いて生きてきた
けど、どこで間違えたのだろう……
前へ、ひたすら前へ──
その気持ちが、良くなかったのかも知れない
夢を叶えるためには、心の余裕も大事
夢へ向かって飛ぶ
私は今も
叶えられなかった希望に向かって、歩み進めていますか
ー夢へ!ー
面会謝絶の祖母
元気じゃないんだろうけど
元気でいることを願いたい
峠とか、多臓器低下とか……
『そんなの、気のせいだよ』って
誰かに言われたい
こんな時、どうすればいいんだろ……
残された家族が、一番心配
早く元気になってね
声に出して届けられない自分が
一番虚しい
ー元気かなー