どうせ、明日を迎える臆病者なのに
もう消えてもいいか、と思う夜がある。
早くいなくなりたい、と願う時間がある。
一度、壊された心はハート型に戻らない。
いびつなハート型にしか修復できない。
もがいて、頑張って、どれだけ生き延びてきても
元の綺麗な心はもう、死んでる。
いてほしかった。
粉々になる前に心を守ってくれる人。
いてほしかった。
壊れた心を、さらに踏みつぶさない人。
ずっと、いてほしいと祈ってる。
いびつなハートでも「綺麗だね」って撫でてくれる人。
人間よりもずっと、温かかった。
触れた時の体温も
私に向けられる眼差しも。
君がいたから生きてこられた日があって。
君といたから眠れた日があった。
家族でも、友人でもなく、
命の温かさを教えてくれたのは君だった。
星になった君を想う、眠れない夜。
【眠れない夜は猫を抱いて】
手を伸ばせば触れられるのに、
薄い壁を1枚挟んで君を見るのが好きだった。
君が微笑んでいるのは僕じゃなくて、カメラ。
分かってはいても、心は微熱。
手を伸ばせば触れられる距離だから、
薄い膜を1枚挟んで君を見ていた。
精一杯の自制心。
君が気づかない、僕のブレーキ。
知らないままでいい。
知らないままがいい。
「フィルター」
いつも、ずぶぬれだった。
傘があってもささず、雨で体を洗い流した。
黒く汚れた心も、洗い流せる気がした。
残っている純粋な部分を雨水で染めたい気もした。
本当は言いたかったのにね。
傘が欲しいって。
さしてほしいって。
自分を守る術を知らない君は、ずっと雨宿り。
いつ止むか分からない雨を眺めてた。
【雨と君】
笑った。
強がりを見透かされたくなくて。
涙に気づかれたら、
可哀想と思われたら、
余計に心が凍る気がして。
信じたい。
その一言が言えなくて、降り積もっていく愛想笑いと弱音。
「なぜ泣くの?」なんて聞かれたら、涙の防波堤が切れてしまう。
「なぜ泣くの?」なんて聞かれたから、物体だった私は人間に戻れることを願ってしまった。
全部、全部あなたの優しさのせい。
【なぜ泣くの?ときかれたから】