37日目
自分の好きなところは?と聞かれたら
「今まで好きになったものを好きだと思えた感性」
と僕は答えるだろう
好きなところも浮かばないし
大衆に誇れることなど僕には無い
それでも僕は僕の好きな物が好きだ
だから好きだと思えるこの感性だけは誇りと思いたい
36日目
「ストローハットって知ってる?」
ストローハット?なにそれ?
「麦わら帽子のことストローハットって言うんだってさ」
ストローってあのストロー?
「うん、昔は藁で飲み物飲んでたんだって」
ストローって言えば最近紙ストロー多くない?
「そうだねー、環境にいいから置き換えてるんだって」
ん?紙って木から作られるよね?何がいいの?
「なんかプラスチックより分解されやすいらしいよ」
ふーん、でも森林伐採するしリサイクルしてないよね
「だねー、ってかなんか難しいこと考えてない?」
たしかに笑、急に真面目な話しちゃったわ笑
35日目
最初から全てが決まっていた
...ならばどれほどよかったことか
この世界の生きづらさも
僕の不甲斐なさも
全て筋書き通りで
為す術なんてなくて
僕のせいじゃない
なんて言えたらどれほど楽だったのだろう
34日目
カーテンを開け、眩しさに目を細める
太陽は無情にも始まりの合図を告げていた
昨日となんら変わりのない日々の幕開け...
とはいかず僕は時計を見る
時刻は10時半...遅刻だ...
と思ったのも束の間、今日は日曜日だと気づいた
朝の肌寒さに目を覚まし
昼の喧騒に目を回し
夜の静寂に目を瞑る
そんな日々の繰り返し
休みの日すら強迫観念のように迫ってくる
一体全体、完全な休みは存在するのだろうか
33日目
どんな些細なことでもわかちあった
どんなつまらないことでも笑いあった
どんな悲しみも笑い飛ばした
そう思っていたのに君はいなくなった
君は何を話したかったのだろう
何を話せなかったのだろう
考えたってわからないから
ただ今は土産話を探しに行こう