12/14/2024, 2:29:12 PM
65日目
その光は果たして僕を照らしているのだろうか───
街に煌めく明かり
照らされる木々と幸せそうな顔
彼らの無邪気な笑い声と表情に
彼ら自身が光っているような錯覚さえ覚えた
同じ道を歩いているはずなのに
同じ道を歩いてきたはずなのに
彼らにだけスポットライトが当たっている
そんな感覚がした
12/8/2024, 10:35:24 AM
64日目
「ありがとう、いつも一緒にいてくれて」
"ごめんね、いつもついてきちゃって''
「プレゼント用意してくれたの!?ありがとう!」
''センスないからこんなものしか用意できなくてごめん...''
こんなにも嬉しいのに感謝してるのに
君はいつだって申し訳なさそうにしている
この気持ちが真っ直ぐ伝わればいいのに
12/4/2024, 2:18:22 PM
63日目
夢か現か幻か───
微睡みの中、遠くから懐かしい声が聞こえる
「ーーくん!ーーて」
何度も聞いたはずなのに輪郭の朧げな声
僕はなんとなく返事をし、声のする方に向かった
はずなのに辿り着かない
幾度足を動かしても声は近づかない
そうこうするうちに意識が覚醒する
───なにか大切なことを忘れている気がする
11/18/2024, 1:07:40 PM
62日目
車窓を駆け抜ける見慣れた街並
過ぎ去って行く過去の日々
外の景色は今しがた経験した思い出のように
鮮明に脳裏に焼き付いている
次第に暗くなる視界
抗えずに落ちていく瞼
僕はこれから何処へ向かうのだろう
───走馬灯
11/11/2024, 12:56:08 PM
61日目
僕らは等しく翼を持っている
けれど誰一人として飛び立つことはない
皆が当たり前のように歩くこの世界で
「なぜ翼があるのに歩くのか」
だなんて疑問を持つ者はいない
翼なんてただの飾りだ
髪のように爪のように付属してきたものだ
当たり前のように飛ばないうちに
本当に飛べない翼になっていった