最近わたしはまた新しい人に恋をしています
相手から返信が来るたびに「これって脈アリかな♡」
と意気揚々とGoogleさんにお尋ねします。今日は彼から「この前それ食べたいって言ってたもんね」と来たものですから、わたしとの会話を覚えていてくれているなんて脈あるじゃん!と思い検索しました
検索 「会話覚えててくれる 脈ある?」🔍
下の方までスクロールして出てきた答えは
結果 「不整脈の可能性も…… 続きを読む」
、もういいです、Googleさん、 “また会いましょう”。
“一筋の光”
依存先は分散させた方がいいとよく言われますね
なので言われた通り分散させました。
結果、全てに依存してしまい、何か一つでも欠けてしまうとひどく悲しみに打ちひしがれる日々を過ごすことになりました。私のような愛情過多な人間は、“一筋の光”に満足することを覚えなければならないのです。
もしくは、その“一筋の光”が、ありえないほど眩しく、そしてそれしか見えなくなるほどの愛おしすぎる“一筋の光”でないと、いけないんですね。
”鏡の中の自分”が、一番可愛いと思ってた
橋本環奈さんよりも、クレオパトラさんよりも、この私が一番可愛いと思ってた。
この画面を閉じて、真っ暗になった画面で私の顔面を直視するまでは。
今、久しぶりの「もう一つの物語」がはじまりそうなんだ。細かくいうと、二つの物語がはじまりそう。
一つ目は、私が生徒会長に就任するという物語。
二つ目は、かっこいいあの人と恋に落ちる物語。
最近は一つ目の演説準備のせいでずっとこのアプリに貢献できていなかった、寂しかった。
というか、あの人、私に「会える予定が分かったら連絡するからさ、連絡先教えて欲しい」って言ったくせに、ずっと連絡こないし、なに、私は遊びの女ってこと?私だってあんな人のこと好きなわけじゃないし。
ふつうにうそ、まちがえた。本当はあの人からのDMをずっと待ってて、すごく好きで、ずっと頭の中にあの人がいる。神様、そろそろ私に女子高生らしい恋をさせて欲しい。今までの教師に恋をする物語や、同性の友人に恋心を抱いてしまう物語とは全く違う、健全な「もう一つの物語」を招いているこの私のことを。
“行かないで”
口を突いて出た言葉だった。私とせっかく話をしていたのに、少しの沈黙が続くと先生は椅子から立ち上がる。私は先生のことが、好きで、もっとお話がしたかった。優等生の偉い子のままでいたかったから、話すことは全部授業内容に関係することを選んでいた。けれど、口を突いて出た。
「“行かないで”、、戻らないでください。」
「?わかりました、何かございましたか?」
そういう柔らかな言葉遣いが、彼の言葉が大好き
「音読して欲しいです。この前やったところを…」
彼に授業で教えて頂いた私の教科書ページを見せると
「これはもう終わってしまったものでしょう?では、3年生が行う文章を読んで差し上げましょう。」
読んでくださるのが嬉しくて、私は次の言葉を待つ。
「すごい、僕の言葉を沢山拾ってくださっているんですね。メモが多い」
「…ぁ、ぇ、っ、そうですね、どれも勉強になる言葉ばかりで。」
なんとか勉強熱心な生徒ということでこれは丸く収まったが(隠しきれない陰キャ感は否めないが)一歩間違えていればただ彼への愛情が強すぎるおかしな生徒になるところだった。勉強を怠らず努力していると、たまにこういう危機回避ができる。なんでそんなに勉強できるの?と言われた時は毎回、こう思ってしまう私の下心を、いつか殺してしまいたい