9/10/2024, 3:26:09 PM
夏の終わりの父の郷
山々深く 田は広く
一本道は変わりなし
さみしく車はひた走る
秋の初めの父の郷
家々朽ちて 店も無く
要らぬ要らぬと哀しくも
風車ばかりが増えていた
9/2/2024, 3:43:35 PM
ちらちら焚いた胸の灯りが、
雨でかき消されそうになって
──なんともおかしな話である、
雨は窓の外だと云うに。
ちらちら焚いた胸の灯りが、
何色なのかも見えなくなって
──なんともみじめな話である、
自分の灯りの色だと云うに。
ちらちら焚いた胸の灯りが、
消えないことに苦しくなって
──なんともふしぎな話である、
胸に灯りなど点かぬ゙と云うに。
ちらちら焚いた胸の灯りが、
どうしようもない夜の叫びが……
8/1/2024, 2:32:32 PM
もしも明日が晴れならば
熱風の中を魚のように
まばたきもせず歩くので
一寸祈ってくださいな
干からびぬよう、
茹だらぬよう、
雨乞いをしてくださいな
7/23/2024, 6:53:49 AM
そっとのぞいて、
すぐ帰る。
7/21/2024, 3:12:09 PM
手を伸ばせたら
伸ばしますから
ただ今一番欲するものは
無欲な自分でございます
「欲するものは」