入山夜鷸

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ちらちら焚いた胸の灯りが、
雨でかき消されそうになって

──なんともおかしな話である、
雨は窓の外だと云うに。

ちらちら焚いた胸の灯りが、
何色なのかも見えなくなって

──なんともみじめな話である、
自分の灯りの色だと云うに。

ちらちら焚いた胸の灯りが、
消えないことに苦しくなって

──なんともふしぎな話である、
胸に灯りなど点かぬ゙と云うに。

ちらちら焚いた胸の灯りが、
どうしようもない夜の叫びが……

9/2/2024, 3:43:35 PM