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9/3/2025, 6:50:26 PM

Secret love


She was his secret love for years.
(彼女は何年も彼の秘密の恋人だった)

They kept their secret love hidden from everyone.
(彼らは誰にも知られないように秘密の恋を隠していた)

One day, I couldn’t hold it in anymore.
(ある日、私はもう我慢ができなくなった)


“I shouted, ‘I’m his girlfriend!’”
(私は「私は彼の恋人です!」と叫んだ)




After that, he stopped loving me.
(それから彼は、私を愛さなくなった)

8/30/2025, 5:22:35 PM

ふたり

白髪が混じった坊主に近い短髪の頭と小さく丸まった父の背中を眺める。

2年前に母が亡くなって以降、父は物忘れがひどくなってしまった。地元の友達から連絡があり、時折帰って様子をみるようになった。

生前に母はよく「根は優しい人なのよ」と言っていたが、借金を作ったり、転職を繰り返して母を苦労させた父だったので、正直に母に対しても、何を言ってんだ、と思っていた。

弱々しくTVを無感情に眺める父を見る。思わずため息が溢れた。さっさと掃除をして帰ろうと思い立ち上がる。

万年床が敷いてある父の寝室兼仏間に入る。

母の仏壇を見て、違和感に気付く。

切花は先ほど差したのかと思うほど綺麗で、水も変えられており、何より埃一つ無かった。

丁寧にカスタードプリンが供えられていたので父に尋ねた。

「…好きだったからな」父は抑揚無く答えた。

母の写真を眺める。

いつか自分に向けていた、あの歯に噛んだ顔で笑っていた。

8/18/2025, 8:01:38 PM

足音

とある田舎で、認知症の利用者がグループホームの窓から抜け出し、山の中の池で亡くなっていたとのニュースが飛び込んできた。

あってはならないが、時折ある事故。

だけれど、なぜ彼は山を目指したのだろうか。

そして、なぜ池に足を踏み入れたのか。

裸足で草木を踏みしめた時、何を思っただろうか。

認知症だからといって感情が無い訳ではない。

むしろ、辛い、悲しい、寂しいといった感情だけ残り鬱を発症する人もとても多い。

表面化しているマイノリティは、水面下のマジョリティだと思う。

彼自身が、池に足を踏み入れた時の音を私は想像する。

8/3/2025, 4:21:23 PM

ぬるい炭酸と無口な君


昨晩の君は異様に艶めかしく、いつの間にか溶けるように一夜を共にした。

朝と昼の間、薄いカーテンから漏れる光で目が覚めた。

黒髪をたゆたわせながら、君は背を向けて眠っている。

僕たちは、付き合ってはいない。

僕は、君を好きなのだろうか?

ひとつ確かなことは、きっと今夜も、君のことを好きになるだろう。

気の抜けた炭酸水をひと口飲んだ。

気泡の抜けた炭酸水は、時間の経過とともに起こりうることを僕に教えていた。

7/13/2025, 4:19:38 PM

隠された真実

私は、君を傷つけた。心無い言葉で、傷つけた。

君の八の字に曲がった眉と涙を溜めた瞳、震える唇が脳裏に焼き付いて離れない。

私が一生背負っていく十字架だ。

君は「あなたはそんな人ではないでしょ」と弱々しく言ってくれたが、違う。私は最初からそんな人間だった。

他者と何気ない会話をする君はきれいだった。ずっと眺めていたいと思うほどに。

初めて話をした日の、君の透き通るような肌や笑った時の頬の紅潮が忘れられない。

私は仲良くなればなるほど、私の真実が君を飲み込み、君が恐怖することが怖かった。

そして、君に嫌われるのが怖かった。

だから私は、君を、傷つけた。

君を、守るために。

いや、自分を、守るために。

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