こかぴ

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6/23/2025, 3:51:24 AM

なんで私を置いていくの。
もう何年も連れ添ってきたのに。

実家を出る時だって、無理して選んだ家。
全部君のためだった。

でも、仕方ないのかな。
もう17歳になった愛猫の君。

まだ一緒にいたかった。

どこにも行かないで、これからもそばにいてよ…



「どこにも行かないで」

6/21/2025, 8:48:07 PM

難関と言われる高校に合格した。

ずっと野球に打ち込んできた僕の成績は平均的で、合格は厳しいと言われた。
三者面談では、両親と先生の両方に現実を見ろと言われた。

でも、僕はめげずに勉強を続け、合格した。

野球部のマネージャーを務める先輩の背中を追って。

彼女が卒業する時、僕は告白した。
君は
「私と同じ高校に入学できたら、いいよ」
と微笑んだ。

彼女は僕の成績を知ってて、そう言った。
きっと付き合う気はなかったからそう言ったのかも知れない。

「先輩。僕、合格しましたよ」

彼女は目を丸くして僕を見ている。

でもすぐに微笑んで

「1年間、信じて待ってたよ」

同じ高校に来るよう伝えたのも、離れ離れになるのが寂しかったから…と後でこっそり教えてくれた。

今では、野球部内で公認のカップルとなっている。

君の背中を追って、頑張って良かった。



「君の背中を追って」

1/29/2025, 9:35:35 AM

今日は久し振りの外出。
在宅ワークで、食材の買い物もネットスーパーで済ませてるから、外出する機会なんてほとんどない。

そんな私がどうして久し振りに外出するのかって?

さて、どうしてでしょうね?

久し振りの外の空気は気持ちがいい。

駅まで徒歩10分。
近いような遠いような。

電車に揺られて30分。
だいぶ都会に来た気がする。

ここから歩いて3分。
待ち合わせの場所へ着いた。


彼は、来るのがいつも早い。
にこやかに手を振っている彼の顔を見るのはいつぶりだろう。
もう半年は会ってなかったと思う。遠距離恋愛だしね。

久し振りの彼に会うため、私は精一杯オシャレしてきた。
この季節によく合う色のワンピースに、今日は帽子も被ってみたりして。

「今日も可愛いね。ワンピースと帽子の相性もいいね。よく似合ってるよ。」

彼はいつも褒めてくれるから、自信が持てる。

今日は楽しい1日にするぞー!




「帽子かぶって」

12/16/2024, 1:54:08 PM

「あらまぁ、こんなに熱あるなら学校はお休みだねぇ。」

私の体温を測った体温計を眺めながら、母がそう呟き、部屋を出て行った。

ずっと風邪なんて引いてなかったのに…
こんなに辛かったっけ…

そんなことを思いながら、自室のベッドで横になっていた。
横になっているうちに、眠ってしまっていたらしい。

時刻は、11時30分。

コン、コン

部屋をノックされた。

「はーい」

返事をすると、母が入ってきた。

「食欲はある?少しでも良いから、何か食べなさいね。これ、置いていくから」

そう言い残し、お粥やプリンを置いていってくれた。

久し振りに食べる母のお粥。
こっちのプリンは手作りみたい。

そういえばこのプリン、私がまだ幼かった頃、風邪を引いた時よく作ってくれてたっけ。
懐かしい…

ふとスマホを見ると、何件かラインが来ている。

「早く良くなってね!」

「寂しいぞ〜!待ってるからね〜!」

親友たちからの連絡だった。
私は周りから愛されてるんだ…。

体は辛いけど、心は温かくなった。

早く風邪治して、お母さんにプリンの作り方聞いて、親友たちにプリン作ってみようかな。



「風邪」

12/16/2024, 2:22:27 AM

今年の積雪は遅い。
もう12月も中旬なのに、少し降っては溶けてを繰り返している。

私は雪が積もるのは憂鬱だが、愛犬のハスキー、イオが雪を待ち侘びている。

いつもの散歩時間はおよそ1時間程度。
雪が積もると2時間。それ以上の日もある。

イオは外が寒くなってくると、ソワソワし始める。

「イオ、雪はまだだよ(笑)」

私がそう声をかけると、少し寂しそうにクゥーンと鳴く。

イオと家族になるまで雪が憂鬱だった私だが、イオと過ごすようになってから私も雪を待つようになった。

また雪が積もったらいっぱい遊ぼうね、イオ。



「雪を待つ」

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