「あらまぁ、こんなに熱あるなら学校はお休みだねぇ。」
私の体温を測った体温計を眺めながら、母がそう呟き、部屋を出て行った。
ずっと風邪なんて引いてなかったのに…
こんなに辛かったっけ…
そんなことを思いながら、自室のベッドで横になっていた。
横になっているうちに、眠ってしまっていたらしい。
時刻は、11時30分。
コン、コン
部屋をノックされた。
「はーい」
返事をすると、母が入ってきた。
「食欲はある?少しでも良いから、何か食べなさいね。これ、置いていくから」
そう言い残し、お粥やプリンを置いていってくれた。
久し振りに食べる母のお粥。
こっちのプリンは手作りみたい。
そういえばこのプリン、私がまだ幼かった頃、風邪を引いた時よく作ってくれてたっけ。
懐かしい…
ふとスマホを見ると、何件かラインが来ている。
「早く良くなってね!」
「寂しいぞ〜!待ってるからね〜!」
親友たちからの連絡だった。
私は周りから愛されてるんだ…。
体は辛いけど、心は温かくなった。
早く風邪治して、お母さんにプリンの作り方聞いて、親友たちにプリン作ってみようかな。
「風邪」
12/16/2024, 1:54:08 PM