色とりどり
太陽は綺麗。
月は綺麗。
星も綺麗。
キラキラしてて綺麗。
けど、花もキレイ。
いろんな色があってキレイ。
学校の庭や校庭にもよく花が咲いていた。
小学校低学年の時はよく花を見つてけては茎をちぎっていた。
キレイなものが好きだった。
自分もいろんな色になれると思っていた。
感情を色で表すことが好きだった。
喜怒哀楽を色に例えると。
黄色、赤、青、黄緑だと思う。
実際、それに色がなくても僕自身に色付いている。
僕が感情を上手く表せなくても。
色が僕を助けてくれる。
複雑な気持ちになった時の色は、一体どんな色なんだろう。
僕がいるだけで色ができる。
たくさんの色があるから僕を表せる。
色はきっと無限にある。
雪
今年は全然降らなかった。
雪はどちらかというと嫌いな方だ。
まだ雨の方がいい。
雪は綺麗だと思う。
冬が感じられていい。
けど、雪は上を見れば綺麗だ。
下を見ると積もった雪に色々な跡。
靴、タイヤの跡。
跡がつくだけではまだ許せる。
だが、もともとついていた土などが綺麗な白を汚していく。
どうもそれが気にくわない。
これはただのわがままなんだけど、雪は積もらないでほしい。
こんなことは自然上不可能だ。
でも、綺麗なものが汚れていくのが嫌だ。
溶けてなくなってしまうのが嫌だ。
僕は自分の勝手な考えに囚われてしまう。
頭でわかっていても心のどこかでそれを否定する。
僕は僕に囚われている。
どうか心のどこかにある呪いのようなものを綺麗な雪で溶かしたい。
君と一緒に
勉強が嫌いだ。
誰もが思うだろう、大人になっても必要ないだろうと。
じゃあさ?しなくていいじゃん?
って、思ってた。
けど、、、。
その考えが変わった。
俺は恋をしたんだ。
今までなんとも思ってなかった奴に。
そいつは、めちゃめちゃ真面目だ。
一日六時間は必ず勉強するような人だ。
学校ではずっと勉強。
友達がいないって訳じゃなさそうだけど。
ずっと、ひとりで勉強していた。
それも、とても楽しそうに。
その[笑顔]に俺は惹かれた。
何故そんなに楽しくできる?
何故そんなにずっと笑顔なんだ?
何故そんなに、、悲しそうなんだ?
俺はあいつの悲しそうにする顔が嫌いだ。
楽しそうに勉強してるのに、たまに悲しそうな顔をする。
俺にはその理由がわからなかった。
考えたくもなかった。
勝手だが、やはり好きな奴には笑顔でいてほしい。
俺は学校にいる時はできるだけ一緒にいた。
勉強の邪魔にならないようにだけは気をつけた。
彼女も俺が近くにいることを許してくれた。
いつも家でしている予習復習は彼女といる時に終わらせるようになった。
彼女の悲しそうな顔を見るのは少なくなった。
憶測だけど、きっと一人で寂しかったのだろう。
友達がいても楽しいと思っている勉強をしていると友達は寄ってこない。
それが彼女には辛かったのだろう。
本人に聞こうと思ったがやめておいた。
俺が知る彼女の性格上、きっと笑顔で大丈夫だと答えただろう。
深掘りしても意味がないことを俺はしない。
ただ近くで勉強をする、これだけで彼女が少しでも楽になれるのならずっと君のそばにいよう。
それが恋人という立場じゃなくても。
俺は『君と一緒に』いる。
冬晴れ
窓の外を見るといつも雪が降っていた。
僕の好きな青空はそこにはなかった。
「今日も雪ね」
「・・・・」
母が外を見て悲しげに言う。
「体調はどう?少しは楽になった?」
「・・・ぃや」
僕はここ最近ずっと体調を崩している。
喋るのも大変で、咳が続く。
横になっているため時々、痰がつまり息苦しくなる。
体がだるく、起き上がるのも一苦労だ。
ただの風邪だと思っていた。
思っていた、、のに。
僕は、結核という病気になっていたらしい。
見つけるのが遅く、もう長くはないという。
(まだ、、死にたくない。嫌だ。嫌だよ、、。)
涙が流れて止まらない。
(母さん、助けて)
(父さん、助けてよ)
でもそれは叶わなかった。
僕の〈生きたい〉という願いを神様は叶えてくれなかった。
母と父の泣いている声は家中に響き渡った。
窓の外は雲一つない晴天で。
太陽は僕を照らしていた。
「よかったね。ようやく晴れたよ」
『息子の顔が少し笑った気がしたのは気のせいかな』
幸せとは
僕には幸せがわからない。
平和に過ごしていることが幸せなのか。
他人から愛されれば幸せなのか。
笑顔でいられれば幸せなのか。
この全てがある状態が幸せなのか。
人それぞれ感じ方は違う。
考えていることなんてわからない。
人と人は支え合って生きていると言われる。
けど、心までは支え合っていないだろう。
所詮、人間はひとりだ。
けれど、1人では幸せを得られないだろう。
1人では生きていけないだろう。
もしかすると、ひとりではないことが幸せなのかも。
それをどう感じるかはあなたにしかわからない。
あなたが幸せを感じられることを心から願います。