「お母さんはホクホク派?ねっとり派?」と子供からの質問。
「なんの事?」と聞くと焼き芋の好みらしい。「お母さんはねっとり派の皮まで食べる派かな」と答える。皮まで食べるに少し驚いた様子だったけど「私もねっとり派だよ」と言う。
私の小さい時はリヤカーで、大人になったら車でおじさんが家の近くで
「石焼き芋〜いもっ」と売りに来てくれた物だったけど、今はスーパーや焼き芋専門店があって、ありがたい事に身近な食べ物になった。
それでも『焼き芋フェア』やアニメで
焼き芋ネタを見た時に「秋だなぁ」と季節の変わり目を感じる。そして子供と一緒に『焼き芋グーチーパー』を歌のだ。
初めてカセットデッキが家にきたのは
弟がまだ小学校に入る前だった。
母が「ガチャって押してここが動いたら、いつもの様に歌って』と弟に言う。スイッチを「ガチャ」と押しテープが回転するのを見ては母が弟に合図をする。弟がお気に入りの歌を歌いだす。
「まいにち〜まいにち〜ぼくらはてっばんのぉ』とおよげたい焼き君の歌を歌う。
字の読めない弟は耳コピ覚えているのと、上手く発音できない事もあって「店のおっさんとぉ」や「うみににげとんだのさぁ〜」と歌っていた。
私はというと姉として弟の間違いを正そうとして母に抱き抱えられ手で口を押さえられていた。
弟が、歌い切ると母が機械を止める。そして又ボタンを押すと幼い弟の声歌と「間違ってるぅ」とか「私も〜」とか私と思われる声が聞こえてきた。初めて聞く自分じゃない自分の声といつも聞いてる弟の声。初めて自分の内と外で声が違う事を知った日。
「あなたはこの職場に入った時貢献してくれますか。また、あなたが日頃から心掛けている事がありますか?」
って「面接の時必ず言われるから考えておいてね。」と先生に言われた事を思い出す。考えて紙に書いたのに質問されたら頭が真っ白になって、なんて書いたの事さえ思い出せない。(もういいや‥。思い付くまま話してしまえっ)と、思い口からでたまま返答をする。
「私は、中学生の担任の先生によく笑っている顔を見かけると言われた事があります。私と会って心が温まったり軽くなったりしてれたら、ありがたいと思いますし、接する方の笑顔を見れる様に頑張りたいと思っていますっ。」
なんか、その様に言ってしまった様な気がする数十年前。無事、その会社に就職ができた。今は違う職場に勤めているけれど、今の職場の面接でも今返答使って様な気がする。
人生そこそこ長めになってきて
色々な夜景をみてきました。
山から街並みや海、湖
高い建物からビル群や大きな公園を
車で次の街や対岸の街、行き来する車。
飛行機では訪ねる街、帰ってきた街
そして、昼と違う顔の工場群。
いつも夜景を見て
「あの光の中に色々な人がいて、色々な
思いを持って生活しているんだなぁ〜」
って、いつも思ってしまう。
日の高い時は全然思わなくって
自分の事で精一杯なのに。
なんでなんでしょうねぇ。
「庭からネギ取って来て」
子供の時、ばぁちゃんに果物ナイフを渡されて庭にネギを取りに行ってた事を思い出す。
知り合いに「あんたの所の庭は畑だか
花畑だか分からないね。」
そう言われて、野菜は大分なくなったけど、「ネギは残してくれたんだ」と思っていた。
今は母がその庭の手入れをしていて
土いじりの苦手な母の庭は、木が多くなったけど「味噌汁に入れるネギ取ってくる」と言って包丁片手に庭に行く姿を見る。