まそむ

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11/3/2025, 1:35:31 PM

今はもう、更地にして、売り地にして、新興住宅地になってしまった、わたしの育った養母の家の庭に、小さな小さなお墓があった。
それは、黒猫のクロちゃんのお墓。

いつの間にか家に住み着いていて、人懐こくて、頭が良くて、まだ小さなわたしのお友達だった。
養母にも人付き合いを禁じられて、家に閉じ込められていたわたしの、数少ない遊び相手だった。

でも、寿命は来てしまった。
猫さんの寿命は短い。
行かないでと願っても、逝ってしまった。
寝床にしていた箱の中で、毛布にくるまれて。
最後にニャアと鳴いて。

今はどうしているんだろう。
新しい猫生を生きているのかな。
そうだったらいいな。

【行かないでと、願ったのに】

11/2/2025, 11:18:34 AM

僕は編みぐるみが得意だ。
小さいものならすぐに編めるくらいには。

今日も学校で嫌な目に遭った。
いじめなんてこの学校にはないんだって。
先生は皆、隠したがるんだ。
泣き寝入りなんて、してやるものか。

帰宅した僕は編みぐるみを編む。
秘密の標本箱には、僕をいじめた連中の髪が、整然と片付けられている。
編みぐるみに、いじめっ子のひとりの髪を編み込んで、そして、完成後はどうしようか。
針をいっぱい刺しまくろうか、火に焚べてじっくりと燃やそうか。
暗い楽しみが心を満たす。

こんなことでも、しないよりはずっとマシ。
編みぐるみは僕の心の支えだ。

【秘密の標本】

11/1/2025, 10:31:52 AM

僕が住んでいる盆地には、湖がある。
冬、湖が完全氷結すると、盆地全体が冷凍庫になる。

寒い時にはマイナス20度近くまで下がる。

勿論、凍らせてはいけないものは冷蔵庫に入れる。
冷やすためでなく、凍らせないために、冷蔵庫を使うのだ。

朝は雪かきから始まる。粉雪が降る地域なので降り始めは竹箒で掃く。積もってくるとスコップを使う。

除雪車が轟音を立てて通過し、歩道に山と雪を寄せて去っていく。この雪山を崩さないと、自然には融けてくれない。粉雪なので固まらないから、かまくらも雪だるまも作れない。サラッと崩れてしまう。
塩カルを撒いたりして、通り道を作る。

そんな雪国の朝の光景。
温暖化が進んで、もう懐かしいものになりつつある。

【凍える朝】

10/31/2025, 10:09:12 AM

綺麗な夜空を見上げていて、月と目が遭う。

月の光は月光という。
そして、月影というのも月の光のことである。

光と影。
対義語のようなのに、時に同じものを指す。

日本語って奥が深くて面白いね。

【光と影】

10/30/2025, 11:04:19 AM

そして、誰もいなくなった

真っ先に浮かぶのはアガサ・クリスティの名作。
ナーサリーライム、いや、マザーグースの呼び名のほうがよく知られているか、西洋のわらべうたを上手に使って、登場人物が全員人形とともにひとりずつ消えていくミステリーだ。

今でこそアイデアの出尽くし感のあるミステリージャンルだけど、読んだ当時はトリックを見破ろうと集中したものだ。あれはまだ中学生だったか、担任が超がつくほど薦めてくれて読むに至った。
ちなみにもう一冊薦められたのは、アクロイド殺しだ。こちらも面白いし名作だと思う。

多感な時期だったから読書が楽しかったのか。
今はコナン君に食指が動かない。コナンといえば未来少年かバーバリアンかジョイスティックだ。これが歳を重ねるということなのかも知れない。

【そして、】

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